トム・ホーバス

グループ最下位と低迷するバーレーンも「危ないチームですよ」と警戒

2021年11月27日にスタートしたワールドカップ2023予選は、今日のバーレーン戦で終了する。最終節となるWindow6において、日本は23日のイラン戦をジョシュ・ホーキンソンや新戦力の活躍もあって96-61と圧勝。今日の試合もこの流れに乗って勝利で終え、予選を7勝5敗の白星先行で終えたい。

バーレーンはここまで2勝9敗のグループ最下位に沈んでいるが、トム・ホーバスヘッドコーチは「危ないチームですよ」と警戒する。「中国との2試合では3点差で負け、延長戦で負けと両方ともに良い試合をしています。11番のムスタファ・ラシャドは爆発力があります。そこに4番ポジションの帰化選手(デボン・チズム)も勢いに乗ったら大変です」

実際、日本は昨年11月に87-74でバーレンに勝利しているが、前半に2桁のリードを奪うも後半に猛追をくらって点差以上に苦しめられた。この試合ではラシャドに3ポイントシュート6本成功を含む30得点を取られている。

ホーバスが目指すスタイルは不変であり、「戦い方は一緒です。良いディフェンスからリバウンドを取ってウチのオフェンス、ウチのペースにしたい」と堅守速攻を貫くことを目指す。そのための鍵となるリバウンドで注目したいのは、イラン戦で見事な活躍をした渡邉飛勇にバーレーン戦で初めて12名のメンバー入りを果たした川真田紘也だ。

2人の若きビッグマンへの期待をホーバスはこう語る。「飛勇は特別なエナジーが出せる選手です。彼は速いしリバウンドも取れる。ベンチからそういう選手が使えるのは面白いと思いますし、イラン戦は完璧な仕事をしてくれました。川真田はうまくなりました。チャンスをあげたいです」

いよいよワールドカップまであと半年となった。しかし、この半年の内、代表活動ができる時間は限られ、この試合が終われば、Bリーグが終了するまでは休止となる。だからこそホーバスは、良いイメージを残して終わりたいと強調する。「もし、明日のバーレーン戦がダメだったら次の合宿までの2、3カ月は気分が悪くなります。ワールドカップまであと半年で、集まれるチャンスも少なくなりました。日本の皆さんの応援の前で、どれだけできるのかを見せたいです」

そして、今回の選手たちは、まだ激しいメンバー争いの最中にいると続ける。「今回、チームにいない(八村)塁、(渡邊)雄太、(馬場)雄大に富永(啓生)の海外組は力があります。だから、明日のゲームに出る選手たちはシュートが入らなかったマイナスです。全員が合宿、試合を通してトライアウト中です」

ホーバスヘッドコーチは、「イラン戦より良い試合をしてレベルアップしたい。難しいチャレンジですけど、このチームならできると思います」と意気込みを語る。指揮官の望むパフォーマンスを披露し、有終の美でワールドカップ予選を締めくくって欲しい。