『NBAの楽しみ方』を熟知する4人が教える注目プレーヤー
世界のトップスター選手が集まるNBA。その中でも、特に初心者が注目すべき選手は誰だろうか。「どちらかと言うと入門者向け」というテーマで、NBAを中継するWOWOWの『NBAファミリー』の4人に、オススメの選手を教えてもらった。
NBAプレーヤー[1]
ジェームズ・ハーデン
ロケッツ
技術を駆使しながらプレーする、日本人が見て勉強になる選手だと思います。ハンドリングは世界共通ですが、ハーデンの特徴はドリブルの駆け引き、ステップです。
彼はスピードでかわして抜いていくというタイプじゃない。なので、一歩目の大きさとか、ディフェンスに近づく時のステップとか、そこの1on1の駆け引きを見るだけですごく勉強になります。そこでタイミングとスペースをポンとずらしてシュートまで持っていけます。カリーも似ているタイプですが、そういう部分に注目してみてください。
NBAプレーヤー[2]
ヨナス・ヴァランチュナス
ラプターズ
最初は上手くなかったんです。入団した時は「よくこんな下手糞を連れてきたな」と多分思われていたでしょうね。ところが、年々上手くなっていく。それがなぜか疑問だったのですが、ラプターズの練習を見に行ったら2人のコーチが付きっ切りで毎日スキルをベースにして、ゲームに近いような動きをやらせていました。
ジャック・シクマという往年のオールスター選手、そしてケンタッキー大を出てラプターズでもプレーしたジャマール・マグロア、この2人が付きっ切りで指導しているんです。他の若手にもコーチは付いているんですが、ヴァランチュナスだけはこの2人が専属なんです。これは明らかにラプターズが、彼を育てようという意向を持ってやっている。普通に手を伸ばしてネットの中ぐらいまで届くぐらい、サイズの魅力はあります。練習している姿を見て、「こりゃ上手くなるわ」と納得した選手です。
NBAプレーヤー[1]
クリス・ポール
クリッパーズ
現在のバスケットボールですごく大事なプレーであるピック&ロールを操る選手で、彼の右に出る者はいません。ドリブルをどこにどうやって突くか、スクリーンを受けた後に身体をどういう角度で入れるか、その研究をし尽くしています。
180cmあるかないかの選手としては『被ブロック率』が圧倒的に低いんです。ピックを使った後にミドルジャンパーを決めるまで、センターとの駆け引きは努力の賜物だと思います。田臥勇太選手が参考にしている選手として挙げるのも納得です。大きなケガをして、そこから努力して熟練の域に達したことも参考にしてほしいストーリーです。
NBAプレーヤー[2]
ヤニス・アデトクンボ
バックス
身長211cm、ウイングスパンが220cm近くあるポイントガードでありながら、ペイント内の得点がリーグでナンバーワンなんです。リーチもストライドも長くて。フリースローラインからユーロドリブルで入っていくし、3ポイントラインからワンドリブルでダンクに行ける。規格外のサイズと運動能力を見るだけで圧倒される。真似できないのでプレーヤーとしては参考になりませんが、「こんな選手が世界にいるんだァァァ!」という衝撃があります(笑)。
昨シーズンの終盤からジェイソン・キッドがポイントガードに据えてるのが効いています。ボールをプッシュする能力はギリシャのアンダー代表の頃からあるのですが、今また経験を積んで伸びています。平均2スティール2ブロックとディフェンスもすごいので、そこにも注目してほしいです。
NBAプレーヤー[1]
カーメロ・アンソニー
ニックス
今のNBAの中でトップ3に入るスコアラーです。バスケのルールを知らない人が見ても、単純にボールをカゴの中に入れる能力だけで言ったらピカイチです。シュートのフォームもきれいなので、見ててスカッとさせてくれるプレーヤーです。パスをもらってきれいなフォームで打つ。ビジュアルとして分かりやすいし、エントリーとしては最高の選手ですね。ディフェンスもリバウンドも頑張る選手なんですけど、問題があるとしたら勝ち運がないところ(笑)。
注目してもらいたいのはシュートに行く駆け引き。難しいことをあまりしないんです。空中を飛んでダンクとか股抜きとか、プレーヤーとして「そんなのできないよ」という技術を使わず、ボールをもらって目の前に相手がいる状態から、動きの駆け引き、フェイント、シュートに行くタイミングをメインに点を取るんです。そこを見ていただければ。
NBAプレーヤー[2]
クリスタプス・
ポルジンギス
ニックス
NBAの未来のスターです。身長が221cmあって外も打ててインサイドも打てて、キャラも良い。いつも明るくニコニコしてて、ファンを魅了するキャラクターです。外も中も全部できるし、ボール扱いも良い。何でもできるからゲームで遊ぶ時に選ぶことをオススメします。
今のバスケってみんなどんどんオールラウンダーになっています。そのスタイルはヨーロッパが発祥で、ラトビアから19歳で出てきた彼を見てたら「今のバスケはこうなんだ」というのが分かります。カール・アンソニー・タウンズもアンソニー・デイビスも、そしてポルジンギスも、今の若手の注目されている選手は、大きくて器用なプレーができる選手です。
NBAプレーヤー[1]
ラッセル・
ウェストブルック
サンダー
サンダーが好きなので、ウェストブルックですね。NBAには良い選手が揃ってますけど、あんなに気持ちを前面に押し出すプレーヤーはいないです。僕と身長が同じなんですよ。それであれだけリバウンドが取れる、自分で行きたい時に切り込むことができる。元プレーヤーとして、あんなにありがたいガードはいないです。
今のウェストブルックは頼りになりますが、その分、ケガが心配です。他のチームのように休ませる余裕がないのが今のサンダーなので。西は強豪ぞろいなので、プレーオフに出ようと思ったらウェストブルックに頼るしかない。プレーオフは8位で、あるいはもうちょっと上で一つ勝って、KDとウェストブルックの対決が個人的には見たいです。
NBAプレーヤー[2]
ポール・ジョージ
ペイサーズ
基本的には西のチームが好きなんですが、東だとペイサーズのジョージを見ちゃうんです。ケガから復帰するストーリーもあるし、『本当のオールラウンドプレーヤー』ってジョージだと思っています。
僕は3番の選手だと、ちゃんと守れる選手が好きです。カワイ・レナードも近いんですが、自己主張がある中で、チームのために自己犠牲できるかどうか。目に見えないプレーって実はいっぱいあって、数字に表れないプレーでチームのために犠牲になれるプレーヤーにはグッときます。以前は派手なプレーヤーばかりが好きだったんですけど、そういう選手を見るようになってきました。ジョージは能力があるので、別に地味なわけじゃないんですけどね(笑)。
注目カードを毎週5試合生中継
12/20(火)10時00分 ホークスvsサンダー
12/21(水)9時30分 ペイサーズvsニックス
12/22(木)9時00分 バックスvsキャバリアーズ
12/23(金)12時30分 スパーズvsクリッパーズ
12/24(土)9時15分 スーパーサタデー!ウォリアーズvsピストンズ ゲスト:栄喜(SIAM SHADE)
☆☆☆☆ クリスマスゲーム2試合連続生中継 ☆☆☆☆
12/26(月)4時15分
第1試合 ウォリアーズvsキャバリアーズ ゲスト:Bose(スチャダラパー)
第2試合 ブルズvsスパーズ ゲスト:田村裕(麒麟)