宇都宮ブレックス

佐々ヘッドコーチ「この数試合の遠藤のパフォーマンスがチームを救っている」

宇都宮ブレックスvsレバンガ北海道の第1戦はオフェンスリバウンドで16-2と上回り、後半にパフォーマンスをさらに上げた宇都宮が101-73で勝利した。

試合序盤、宇都宮はシュートタッチに苦しんだものの、インサイド陣を筆頭にオフェンスリバウンドで7-0と上回り、セカンドチャンスポイントも7-0と圧倒。ポゼッションゲームを制したことで25-18と先手を取った。第2クォーターもジョシュ・スコットのセカンドチャンスポイントでスタートし、さらに遠藤が1対1からタフな3ポイントシュート沈め、開始1分でリードを2桁に乗せた。

だが、ここで北海道はタイムアウトを要求。小野寺龍太郎ヘッドコーチ代行が「オフェンスの終わり方はどうあれ、最初の8秒間でグッドショットを打たせないところから、プレッシャーレベルを上げてディフェンスからゲームを作ろうと伝えました」と言うように、ディフェンスを改善して悪い流れを断ち切る。松下裕汰と橋本竜馬がボールマンへのプレッシャーを強め、連続スティールからワンマン速攻に繋げる。ここまでノーマークを作ってもフィニッシュが決まらず、7本連続で3ポイントシュートが外れていたが、高橋耕陽がチーム初の長距離砲を沈めて勢いに乗った。こうしてリズムを取り戻し、インサイドプレーも機能した北海道は、寺園脩斗のスティールから速攻に繋げて、残り3分で1点差に迫った。

それでも、宇都宮は再びオフェンスリバウンドを支配して逆転を許さない。セカンドチャンスからアンスポーツマン・ライク・ファウルを誘発し、インサイドで加点し続け40-33で前半を終えた。

後半立ち上がり、遠藤がスクリーンをうまく使って3ポイントシュートを沈めてリードを2桁に乗せる。さらにショーン・ロングの戻りが遅れアウトナンバーとなった状況を生かし、遠藤が再びトランジションスリーを成功させた。佐々宜央ヘッドコーチも「前半もズレをあまり作っていない状況で遠藤が決め切った。第3クォーターの最初のところも決めたいところで決め切ったり、この数試合の遠藤のパフォーマンスがチームを救っている」と称賛する、遠藤のプレーで流れを一気に引き寄せた。

開始約2分に13点ビハインドとなったところで、北海道はタイムアウトを要求。再び立て直そうとしたが、松下が個人4つ目のファウルをコールされ、チームファウルも4に到達してしまう。そして、ミスマッチを的確に突いてくる宇都宮のオフェンスを止められず、開始4分半でビハインドは20の大台に達し、悪い流れを断ち切ることができなかった。

その後、宇都宮はほとんどの時間をセカンドユニットで戦ったが、ディフェンスの強度は落ちず、スペーシングを意識したスムーズなオフェンスを展開。後半だけで速攻から16得点を挙げるなどそれぞれが役割をしっかり果たし、全員得点のおまけつきで100点ゲームの快勝を収めた。

ヘッドコーチの解任劇があった北海道にとっては苦い新たな船出となった。B1残留のためにもディフェンスとリバウンドの改善が必要と小野寺ヘッドコーチ代行は言う。

「今まではオフェンスにフォーカスするゲームが多かったですが、勝率を上げていくためにはディフェンスのマインドを意識しないといけない。前半にディフェンスは頑張れていたのに、その時間帯でセカンドチャンスを取られてしまったのが大きかった。リバウンドの部分とタフショットを打たせるディフェンスの精度を上げていくこと。カラーを大きく変えるのはなく、ステップアップしていくためにもディフェンスとリバウンドを取り組んでいかないといけません」