青木ヘッドコーチ「ジャクソン選手がインサイドで機能することは相手にとって脅威」

1月29日、横浜ビー・コルセアーズはホームで京都ハンナリーズとの第2戦に挑んだ。前半だけで18得点を挙げたジェロード・ユトフを起点とした京都のオフェンスを止められず最大12点のビハインドを背負うも、第3クォーターに河村勇輝を中心とした速攻で息を吹き返し、最後はこの日20得点12リバウンドでダブル・ダブルを達成したチャールズ・ジャクソンがセカンドチャンスから決勝点を決めて、79-78で接戦を制した。

試合後、横浜BCの青木勇人ヘッドコーチは終始インサイドで存在感を出し続けていたジャクソンについて次のように称賛した。「ジャクソン選手がインサイドで機能することは相手にとって脅威だと思います。得点はもちろん、ディフェンスが寄ってきたらキックアウトしてシューター陣に打たせるといったチームの強みを引き出してくれました。ペイント内で優位に立てる時間では、しっかり強調してフィニッシュまで持って行ってくれていたと思います」

そのジャクソンはこう試合を振り返る。「自分がコートに立った時は、チームにアグレッシブさとエナジーを与えることを一番大事にしています。その中で、チームメートが信頼し合ってプレーすることができ、最後のプレーに繋がったと思います。得点できて良かったです」

また、8本のオフェンスリバウンドとフィールドゴール12本中10本と高確率でシュートを決めて、チームのペイントエリアでの得点を52-22と大きく差をつける原動力となったジャクソンは、インサイドでの攻防について次のように話す。「ペイントエリアでの得点がこの試合の差になったと思います。ペイントエリアはポジションの奪い合いから始まるので、そのバトルに負けないことと、いかに良いポジションでボールを受けられるかが重要になります。今日の試合はそこで上回ることができたので、ゴール下で優位に立つことができました」

そして、今回の勝利はこの日集まったブースターの応援が何よりも大きかったと強調する。「今日の試合の雰囲気は最高でした。ブースターの皆さんの応援が本当に素晴らしくて僕らの力になりました。こういった素晴らしい環境でプレーできることに感謝しながら、勝利でお返しできたのは良かったです」

『良き理解者』の青木ヘッドコーチを信じて目標のチャンピオンシップ出場へ

2019-20シーズンに来日して横浜BCが3チーム目となるジャクソンは、現在中地区の首位争いを繰り広げるチームの強みをこう語る。「このチームはお互いにリスペクトをし合っていて、誰一人自己中心的な選手がいないことが一番の強みだと思います。チームが崩れそうになっても、仲間の活躍を認め合ったり、信じることができる強さがあります。また、チャンピオンシップ出場という目標に対してみんなが同じ方向を向いて、練習やワークアウトを一生懸命になって取り組める向上心を持ったチームです」

チームの協調性を語るジャクソンは、平均9.8リバウンドで現在のリバウンドランキング9位に入るゴール下での力強さはもちろん、大きな声で味方を鼓舞し、得点が入れば味方とともに喜びを表すチームの中心選手として存在感を発揮している。エースガードの河村はジャクソンがもたらしている力を次のように話す。

「今シーズンはリバウンドの数もリーグでトップレベルに入っていて、僕も含めてシューター陣が思い切りの良い3ポイントシュートを打てる安心感はとても大きいです。また、スタッツだけじゃなくて、外国籍選手が一番喋っているんじゃないかなと思うほど常にコミュニケーションを取っています。戦術はもちろん、メンタルの部分についてもずっと喋ってくれていて、若手が多いチームにとって外国籍選手たちがチームのまとまりを作ってくれています」

また、ジャクソンは青木ヘッドコーチとの関係について次のように語った。「TK(青木ヘッドコーチ)は人間性と人格が素晴らしく、自分の性格やプレースタイルを分かってくれる良き理解者です。コートに立つ時にチームが自分に何を求めているのかを的確に教えてくれますし、ベンチに戻る時もコミュニケーションが取れています。同じ目線でバスケットボールを見てくれているのが自分にとってとても大きいことです。プレーでチームに貢献できるのも、TKと良いコミュニケーションが取れているからこそだと思います」

ジャクソンが信頼を寄せる青木ヘッドコーチは「常にポジティブでチームのために身体を張ってハードワークを体現してくれています。リバウンドを取って河村選手とともにオフェンスへ走っていく姿は感動すら覚えます。仲間たちに『自分たちも頑張ろう』と思わせてくれるようなプレーをしているジャクソン選手の存在は非常に大きいです」と、献身さを高く評価している。

信頼するコーチや選手とともに横浜BCを牽引するジャクソンは、目標のチャンピオンシップ出場に向けて次のように意気込みを話した。「コーチ陣が組み立てる戦術やプログラムを信じて、ひたむきに頑張ることが一番大事だと思っています。コート上でアグレッシブにプレーできている時はどんな相手でも難しいチームになると思いますし、今もなっています。コーチを信じてひたむきに頑張ります」