かつてのコーチが明かす『潤滑油』としてのハーデン
今シーズンからウォリアーズでプレーするケビン・デュラントは、NBA優勝を実現するために移籍を決断した。その一方で、心から通じ合えるチームメートとの関係性も欲していたのではないかとも言われている。
それを裏付けるエピソードを語ったのが、2009年から15年までサンダーのアシスタントコーチを務めたレックス・カラミアンだ。現在ラプターズでアシスタントコーチとして働くカラミアンが『Toronto Star』に語った内容によれば、今夏アメリカ代表としてリオ五輪に出場したデュラントは、代表での活動中、ラプターズの『ワンツーパンチ』ことデマー・デローザンとカイル・ラウリーの関係性を目の当たりにした。そして、後日カラミアンにメールを送ったという。
「ケビンからは、『君のチームの2人は最高。普段の仲の良さ、コートで一緒にプレーしているところも含めて、あの関係性が羨ましいよ』というメールが届いた。ケビンは、きっと誰かとの強い繋がりを求めているのだろう。彼なら見つけられると思う」
カラミアンは「サンダーにも以前はそうした繋がりがあった」と、意味深な発言もしている。まるでデュラントとラッセル・ウェストブルックとの関係に問題があったかのようなニュアンスにも聞こえるが、カラミアンは、2009年から12年まで在籍したジェームズ・ハーデンの存在が大きかったと証言する。
「ジェームズが全員を繋ぐ存在だった。彼がウェストブルック、デュラント、それにサージ・イバーカらを繋いでいた。ジェームズがロケッツにトレードされた時だったと思うが、ケビンは『終わりの始まり』みたいなことを言っていたと記憶している」
「もちろんケビンとラッセルはお互いを大変尊敬し合っている。それは間違いないことだ。一緒にプレーし、努力してきた。円滑にコミュニケーションを取っていた。ただ、繋がりという点では、どういうわけか以前よりは弱くなっていたと思う」