森岡&岡井のホットラインで第4クォーターに逆転し、ハイスコアリングゲームを制す

ウインターカップ3日目の12月25日、札幌山の手は3回戦で明星学園と対戦した。

序盤は明星のタイトなディフェンスに苦戦し、最大12点のリードを握られる展開となったが、「今年のチームは後半から追い上げる形が多いので、前半はこれぐらいでも大丈夫と思いながら落ち着いてプレーしていました」とチームハイの30得点8アシストを記録した森岡ほのかが話すように、ビハインドを背負う中でも慌てずにタフなディフェンスから少しずつ流れを引き寄せる。そして、第4クォーターに森岡とセンター、岡井遥香のホットラインを中心に25得点を奪って逆転し、100-96と3試合連続となる100点ゲームで3回戦を突破した。

自らが起点となり札幌山の手のオフェンスを牽引した森岡は次のように試合を振り返る。「留学生がいるチームに対して、自分たちが速い展開で走りだせば有利になると思っていました。自分のところがミスマッチになっていたので、ポストプレーでもなんでもいいからまずシュートを打つこと、そしてリバウンドを取ることを意識しました」

逆転勝利の要因となった岡井との合わせについては「自分にマークが寄っていたので、その分ハル(岡井)が合わせてくれました。練習の時から自分とハルのラインが成功していたので、今日も絶対合わせてくれると思ってパスを出しました」と森岡が答えると、岡井も「自分も絶対パスが来ると思って動きました」と笑顔を見せながら振り返った。

今年の札幌山の手はインターハイの出場を辞退し、全国の舞台で留学生を擁するチームとの対戦経験がなく、今日の試合でも序盤は明星のアダム・アフォディヤのインサイドプレーやリバウンドに苦しんだ。しかし、明星の試合を何度も研究し、ボールが入った瞬間にダブルチームを仕掛けたり、その前のボールマンに対するディナイなどを徹底したことで後半からはインサイドからの失点を最低限に抑えた。また、アフォディヤとマッチアップした岡井は、アウトサイドに広がってスピードのミスマッチを突いたドライブや3ポイントシュートで得点し、森岡に次ぐ25得点を挙げた。岡井は言う。「前半は攻守で良いプレーができていなかったですけど、その分後半は絶対に取り返してやろうと思っていました。3ポイントシュートを打って絶対に決め切ると自信を持って打つことができて良かったです」

これでベスト8入りを果たし、明日は準々決勝で千葉経済大学附属と対戦する。「やることは変わりません。自分が走れば絶対にパスがもらえるので、たくさん速攻を決めます」と岡井が意気込むと、森岡も「今日の勢いを継続して山の手らしくディフェンスから走っていきたいです」と答えた。今大会屈指のコンビネーションを見せた2人が札幌山の手にとって3度目のウインターカップ制覇の鍵を握る。