レブロン・ジェームズ

写真=Getty Images

8年前とは大きく異なる『キング』の帰還

11月21日、レブロン・ジェームズが故郷クリーブランドにレイカーズの選手として凱旋を果たした。

彼が11年を過ごし、2016年に初優勝をもたらしたキャバリアーズは、第1クォーターのタイムアウト中に功績を称える動画を会場内の大型ビジョンに映し、キャブズファンもスタンディングオベーションで『キング』を称えた。

思えば、ヒート移籍を決めた8年前は、殺伐とした雰囲気の中で試合が行なわれた。フリーエージェントになってライバルチームへの移籍を決めたレブロンに、地元のファンは激怒。中にはレブロンのジャージーに火を点けて暴徒化するファンも現れた。ヒートの一員として戻った最初の一戦は、会場の警備も増員されるほど厳戒態勢が敷かれたことは、記憶に新しい。

それから4年後の2014年にキャブズ復帰を決めたレブロンは、2016年にNBAファイナル史上初となる、1勝3敗からの大逆転優勝にチームを導き、悲願の球団初優勝に貢献。ウォリアーズとの第7戦が終了した瞬間、レブロンがコートに突っ伏し、大声をあげて男泣きしたシーンは、NBA史に残る名場面の一つとして語り継がれるだろう。

レブロンは、109-105でレイカーズが勝利した試合後、「ここで11年もプレーしたからね。この球団のために、可能な限り最高の選手になろうとしたし、コート内外で模範的な選手、リーダーになって、姿勢でチームを引っ張ろうと思った。その球団が、自分に感謝の気持ちを示してくれた。それにファンも声援を送ってくれた。家族も、友人も観に来ていたので、素晴らしい瞬間になった」と、語った。

「自分も周りも、8年前とは違う。あの時から成長した。大事なのは成長すること。過去は過去のものとして、自分は現在、そして未来に目を向けているから」

名門レイカーズを復活させるというミッションに挑戦中のレブロンは、チームの勝利と、故郷への帰還を歓迎された気持ちと共に、今年の感謝祭を迎える。