指揮官ブラウンの退場も、サボニス「全体のムードが変わった感じだった」

現地12月14日、キングスがアウェーでラプターズと対戦。ディアロン・フォックスが27得点10アシスト、ドマンタス・サボニスが21得点20リバウンド7アシストと大暴れし、124-123の激闘を制した。この勝利で連敗を2で止めたキングスは、今シーズンの戦績を15勝12敗としている。

同点で迎えた第3クォーター残り9分、キングスは指揮官のマイク・ブラウンがフォックスへのテクニカルファウルに対する抗議でコート内に入り、退場処分となった。しかし、キングスはヘッドコーチ不在でも崩れることなく戦い、一進一退の攻防が最後まで続いた。そして、フォックスの連続得点で終盤にリードを奪うと、同点を狙ったフレッド・バンブリートの3ポイントシュートが外れ、オフェンスリバウンドからゴール下の得点を許すも1点差で逃げ切った。

冒頭で紹介したサボニスは、これでクラブ通算3度目の20得点20リバウンド5アシストをマーク。『StatsMuse』によるとチームがサクラメントに移転した1985年以降では、1998年から2004年にかけて在籍した殿堂入りの名選手、クリス・ウェバーと並ぶ最多タイの記録だ。ただ、サボニスはこの記録をわずか42試合で達成している。

昨シーズン途中にトレードでペイサーズから加入し、チームに完全にフィットしているサボニスは、ブラウンの退場が試合のターニングポイントだったと振り返った。「ブラウンは僕たちを守ってくれている。あの退場は大きなものだった。あれで全体のムードが変わった感じだったね」

現在キングスは東海岸へとロード6連戦の遠征中だが、この試合の前まで1勝3敗と苦戦していた。特に昨日はセブンシティシクサーズを相手に前半だけで80失点を喫し103-123で大敗した。それだけにベテランのハリソン・バーンズは「みんなを誇りに思う。連戦で勝利をつかむことができたのは僕たちにとって大きなことだと思う」と、接戦を勝ち切れたことの価値の高さを強調した。

2005-06シーズンを最後にプレーオフから遠ざかっているキングスだが、今日の粘り勝ちで連敗を止めたように、今シーズンはこれまでとは明らかに違う戦いぶりを見せている。フォックスとサボニスを軸に今度こそ暗黒の時代に終止符を打ってくれるかもしれない。そんな期待がより高まる本日の勝利だった。

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