比江島慎がキャリアハイとなる7本の3ポイントシュートを決め、5連勝に導く

11月の最終戦となった第8節、お互いに中断期間明けから4連勝中と好調な宇都宮ブレックスと群馬クレインサンダーズが対戦した。試合は、最大17点のビハインドを背負った宇都宮が、キャリアハイとなる7本の3ポイントシュートを決めた比江島慎を中心に追い上げを見せ、ダブルオーバータイムにもつれる大激戦を91-89で制した。

宇都宮は、前半に群馬のファストブレイクから14失点を喫し、16点のビハインドを背負う。しかし、第3クォーターに入ると、イージーシュートを許さない素早いキャッチアップを見せて失点を防ぐと、オフェンスでは前半だけで13得点をマークした比江島を筆頭にリングへアタックし続け、第3クォーター終了時には8点差まで迫った。

オフィシャルタイムアウトの時点で7点差と、なかなか点差を縮められなかったが、ここまで19得点を許していたトレイ・ジョーンズを2点に抑える好守を見せ、インサイド陣を中心に群馬の倍以上のリバウンドを取り、セカンドチャンスポイントで得点を重ね流れを引き寄せた。そして、1点差に追いついた残り38秒には、鵤誠司がアイザック・フォトゥとのピック&ロールから3ポイントシュートを沈め、第1クォーター以来のリードに成功する。

2点を追いかける群馬は、フリーでボールを受けたケーレブ・ターズースキーがダンクに失敗し、万事休すかと思われた。しかし、その後のディフェンスで比江島の後ろからマイケル・パーカーがボールをカットすると、こぼれ球を拾った並里成がそのままフィニッシュし、オーバータイムへ持ち込んだ。

オーバータイム序盤に両チームが3ポイントシュートを1本ずつ決めるも、40分以上戦う選手たちに疲れが見え始め、ミスショットが増えてしまう。3分間得点が止まった宇都宮は3点ビハインドとなった残り19秒に、絶好調の比江島がキャッチ&シュートで7本目の3ポイントシュートを成功させ、再び同点に。群馬のラストポゼッションで1on1を仕掛けるジョーンズに対し、遠藤が決死のディフェンスでシュートを落とさせ、同点のまま5分間を終えた。

ダブルオーバータイムに入ると、宇都宮がこの時間でも強度の高いディフェンスを見せて群馬に24秒オーバータイムを誘発させる。残り2分にジョーンズのフリースローでリードを許すも、フォトゥとスコットの2人が粘り強くリングにアタックし続け、こちらもフリースローで再逆転する。宇都宮が1点リードで迎えた残り17秒、ドライブを仕掛けるジョーンズの前にスコットが身体をぶつけてターンオーバーを誘う好守を見せて勝負あり。宇都宮が前半の大量ビハインドから見事カムバックし、5連勝を飾った。