チームの軸として敗戦の責任を負う琉球ゴールデンキングスの今村佳太「自分に矛先を向けていきたい」

チームの軸として敗戦の責任を負う琉球ゴールデンキングスの今村佳太「自分に矛先を向けていきたい」

2022/11/30 18:00
今村佳太

桶谷大ヘッドコーチ「みんなでもっと貪欲にチーム作りをしていかなければいけない」

琉球ゴールデンキングスは11月26日と27日に、ホームで島根スサノオマジックと対戦した。西地区で激しい首位争いを演じているライバルを相手に、第1戦は残り2分半から10点のビハインドを追いつきオーバータイムで96-86と勝利。しかし、第2戦はボールムーブが少ない単調なオフェンスが続くと、ここ一番のディフェンスでも踏ん張り切れず68-80で敗れている。

第2戦の島根は、前日に相手を殴る暴力行為で一発退場となったニカ ・ウィリアムスの出場停止に加え、リード・トラビスが負傷離脱中と主力のビッグマン2人を欠いており、琉球はそのアドバンテージを生かすべくインサイドアタックを繰り返した。この選択自体は妥当なものだったが、ゴール下に固執し過ぎることで島根にとって予測しやすい単調なものとなってしまった。

琉球の桶谷大ヘッドコーチは、27日の試合についてこのように振り返っている。「オフェンスは強引に行こうとしたところがありました。今日はオフェンスファウルが本当に多かったです。前に人がいるのに突っ込んでいたので、状況判断をしっかりやらないといけない。ペネトレイトしてからパスを外にさばくインサイドアウトができていなかったです」

この敗戦を受けても10勝3敗と成績だけを見れば十分に及第点と言えるスタートを切っている琉球だが、指揮官は危機感を隠さない。「この負けをきっかけに自分たちがまだ地区首位だったり、優勝に値するチームでないことを理解する。そして、みんなでもっと貪欲にチーム作りをしていかなければいけないと思います」

今村佳太

「今は苦しい時ですけど、次に繋がる試合ができている」

今オフ、琉球はスピードを持ち味とする外国籍選手のドウェイン・エバンスが移籍し、強靭なフィジカルを持つジョシュ・ダンカンが加入した。その結果、ジャック・クーリー、アレン・ダーラム、ダンカンのトリオによるインサイドアタックは昨シーズン以上の破壊力となったが、優れたボールハンドラーでもあったエバンスが抜けたことによるマイナス面も当然のようにある。その最たるものが、ペネトレイトして相手ディフェンスを収縮させ、外にパスをさばくチャンスメークの部分だ。

今シーズンの琉球はこの役割を日本人選手に委ねており、中でも軸となるのが今村佳太だ。自分が担う役割の大きさは十二分に理解しているからこそ、試合後には次のように反省する。「島根さんは僕たちのピック&ロールに対して、ドロップディフェンスでビッグマンが下がって対応していました。ハンドラーとしては少し考える時間があったので、もっとズレを見つけられたら違う展開になりました」

この試合に限らずここまで琉球のオフェンスは連動性に欠け、インサイドでのゴリ押しという力任せなオフェンスになってしまう時間帯が少なくない。この悪い流れを打破するには、日本人選手のステップアップが不可欠と今村は続ける。

「ビッグマンの外国籍選手はすごく頑張ってくれています。シュート確率も良いですし攻守の要になっていますが、僕も含めてウイングの選手たちのシュート確率が良くありません。特にアウトサイドシュートは、入ると良い流れになるタイミングで決め切れていないのがすごく多いです。ここで確率を上げていかないと、これからチャンピオンシップを含めて難しい戦いになってきます。個々が自分に矢印を向けてやっていく必要があると思っています」

元々、プレータイムをシェアする琉球だが、桶谷ヘッドコーチが「セカンドユニットの調子が上がっていない。彼らがしっかりゲームを作っていけないと(岸本)隆一、佳太のプレータイムが伸びていく。今日の試合は、確実に昨日からの負担があったのだろうと推測できるスタッツになってしまいました」と振り返るようにここ数試合は岸本と今村の負担が増している。実際、島根との2試合において第1戦はオーバータイムの影響もあったが2人ともに34分以上、第2戦はともに29分以上のプレータイムだった。そして第1戦は2人で33得点だったのが、第2戦は合計9得点と不発に終わった。

だが、今村は自身の負担増を「言い訳にしてはダメです」と言い切る。「チームの負けではありますが、今日は僕がふがいないプレーをして負けたとも思っています。自分に矛先を向けていきたいです。長時間出させてもらっているのは、スタッフからの信頼です。それに島根さんの中心選手たちは僕らよりもプレータイムが長い中で第2戦を勝っています。そこは言い訳をせずにやっていきたいです」

満足できる戦いができていない琉球だが、それでも今村は先を見据えている。「まだまだチームとして成熟し切っていない状況でこの勝率なので、ポテンシャルはある。試合の中でいろいろなフラストレーションが溜まっていて今は苦しい時ですけど、次に繋がる試合ができていると思います」

今週の琉球は水曜ゲームで名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、週末にはファイティングイーグルス名古屋と好調な2チームとのアウェーゲームが続く。この厳しい戦いを乗り切り貯金を増やしていくためには今村が攻撃の起点として、自身の今シーズンのテーマとしている『周りをもっと巻き込んでいく』オフェンスを展開していくことが重要だ。

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