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エース対決はウェストブルックに軍配

12勝8敗のサンダーと7勝13敗のペリカンズが対戦した。現在ペリカンズのアンソニー・デービスは1試合平均31.5得点、サンダーのラッセル・ウェストブルックは31.2得点で、得点ランキングの1位と2位につけている。またウェストブルックは平均11.3アシストで2位、デービスが平均2.68ブロックで1位のスタッツをそれぞれの部門で残しており「個」の力に注目が集まった。

サンダーはウェストブルックを中心としたオフェンスの中でスクリーンピックからディフェンスにズレを作り、流れるようなパス回しからペイントエリアの得点を重ねていく。

ペリカンズはデービスの1on1中心のオフェンスを展開。アイソレーション(1on1しやすいようにボールを所持してる選手以外は反対側のサイドに移動すること)で得点を量産した。

それでも1on1中心のペリカンズのオフェンスは止めどころが分かりやすい。ターンオーバーを誘発して速攻を展開したサンダーが49-41とリードして前半を終えた。

後半に入ってもサンダーの優勢が続く。ウェストブルックがピック&ロールからディフェンスを引きつけ、味方へのアシストを連発していく。このクォーターでも点差を広げ78-66で第3クォーターを終え、ウェストブルックは早々にトリプル・ダブルを記録した。

ウェストブルックのピック&ロールからのレイアップ、アシストは今日も光っていた。

デービスが圧倒的な力を見せるもエース依存は課題

最終クォーターに入ると、ペリカンズが反撃開始。残り2分、10点リードの場面からバディー・ヒールドがデービスを囮に使ってノーマークを作り出し、3ポイントシュートを沈める。さらに直後のディフェンスを成功させると、素早いトランジションから、3ポイントラインでボールを受けたヒールドが思い切りのいいシュートを沈め4点差に迫った。

それでもここで崩れないのが、今年のサンダーでありウェストブルックだ。残り51秒、ドリブルしながらスクリーンを使いわずかなディフェンスの間合いを作ると、すぐさま3ポイントシュートを放ち、これを沈める。この3ポイントシュートが決定打となり、101-92でサンダーが勝利した。

サンダーはウェストブルックが28得点17リバウンド12アシストと圧倒的なパフォーマンスを見せた。だが10個のターンオーバーを犯してもおり、これが苦戦の原因でもある。

敗れたペリカンズはデービスがゲームハイの37得点15リバウンド4ブロックとこちらも圧倒的な数字を残した。それでも両チーム最長の43分間の出場とエース依存がますます強まる現状は、ペリカンズとデービスにとっても最良のシチュエーションではない。

サンダーは今日の勝利で西カンファレンスの5位に浮上。またウェストブルックは5試合連続のトリプル・ダブルを記録した。『神様』マイケル・ジョーダンの7試合連続まであと2試合ということもあり、ウェストブルックのスタッツにも注目が集まる。

ゲームハイの37得点を挙げるも勝利に結びつかず、苦戦が続くデービス。