ジョシュ・チルドレスが三遠で30得点の再デビュー、敗れるも「ベストを尽くす」

2018/11/17
Bリーグ&国内
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ジョシュ・チルドレス

文=鈴木健一郎 写真=B.LEAGUE

チームとして噛み合わない前半が足を引っ張る

三遠ネオフェニックスはホームで滋賀レイクスターズと対戦。ともに勝ち星が伸び悩んで浮上のきっかけをつかみたい試合であり、特にホームの三遠は2016-17シーズンにリーグを席巻したジョシュ・チルドレスと契約。そのチルドレスは先発で『再デビュー』を飾った。

それでも、いきなりプレーが噛み合うとは限らないのがバスケットボールの難しいところ。第1クォーターはロバート・ドジャー、第2クォーターはチルドレスと攻めが偏る三遠に対し、滋賀はチームバスケットで効率良く得点を重ね、前半を終えて三遠は26-41とビハインドを背負った。

それでも後半、三遠は反撃を開始する。チルドレスが長い腕を生かしたブロックショットとリバウンドでディフェンスを引き締め、早い展開へ持ち込むと、日本人選手にもアタックする積極性が出て勢いに乗る。チルドレスはドジャーのジャンプシュート、鈴木達也の3ポイントシュートを連続でアシストすると、ディオール・フィッシャーのシュートをブロックで叩き落とし、そのまま攻めに転じて滋賀ディフェンスをドライブで突き破ってのレイアップを決めるビッグプレーで会場を沸かす。

だが、この1カ月で1勝10敗と大きく負け越す中、大逆転負けもいくつか喫してきた滋賀は、ディフェンスとルーズボールへの執着心を見せ、三遠の勢いに飲み込まれることなく踏み止まる。三遠はビハインドを10点まで縮めて迎えた第4クォーターの立ち上がりにチルドレスをベンチに戻して休ませたが、これで反撃の勢いがストップ。滋賀に立ち直るきっかけを与えてしまった。

オフィシャルタイムアウトの時点で51-70と敗色濃厚の中、太田敦也のランニングダンクを機に三遠は再び走る。チルドレスは肩で息をする状態ながら攻守に奮闘、最後は6点差まで迫ったが時間が足りず、75-81で敗れた。

三遠ネオフェニックス

チルドレスが加わった三遠の『化学変化』に期待

試合には敗れたが、チルドレスは30得点4リバウンド5アシスト4スティール2ブロックと、再デビュー戦としては十分すぎるスタッツを残した。特筆すべきは、一人で13ものフリースローを得たこと。滋賀のチームトータルの12本を一人で上回り、しかも11本を成功させている。この突破力をチームとして生かせるようになれば、三遠はまた大きな武器を手にすることになる。

ただ、チルドレスは終始ビハインドを背負って負けたとあって満足していない。「本当にタフなゲームの中でオフェンスリバウンドを取られすぎてしまいました。他のところでエナジーを持って入らなければいけないのが本来のところで、そこが反省点です」と敗戦を振り返る。

また、豊橋市総合体育館の観客数は1360人と低調。「1年目のほうが観客がたくさんいて、応援の声がたくさん聴こえるアリーナだったと記憶している」とチルドレスは率直な思いを明かす。「ですが、それも自分たちの責任です。自分たちがベストを尽くして、少しでも多くのお客さんに来てもらえるように良い試合をすることが仕事だと思っています」

「自分の仕事は引き続きオフェンスでアタックするところ。またディフェンスではリバウンドにフォーカスしたい。リバウンドを取ってそのままトランジションで早い展開に持ち込むところが自分たちのバスケットの醍醐味だと思うので、そこをもっと見せたい」とチルドレスは語る。

チームとして噛み合わず個々のバスケットをしてしまった前半のビハインドを取り戻せなかった試合となったが、前半だけでチームが噛み合うようになったのは一昨シーズンの経験があったからだろう。外国籍選手の起用ルールが変わった今、太田とチルドレスの相性の良さも心強いところ。チルドレスの3番起用というオプションは相手チームには脅威となる。堅実なバスケットが売りの三遠にチルドレスが加わったことで、これからどんな化学変化が起こるのかが楽しみだ。