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ウィザーズの「個」に手を焼き、大苦戦のスパーズ

15勝4敗で西カンファレンス2位のスパーズと6勝11敗のウィザーズが対戦した。『常勝軍団』と評されるスパーズは格下相手に思わぬ苦戦を強いられるも、カワイ・レナードの決勝シュートで辛うじて勝利を収めた。

前半はウィザーズが多彩な攻めを見せる。センターのマーチン・ゴルタットがインサイドで起点を作り、1対1や味方へのパスをさばくなどして存在感を見せた。そのパスを受けブラッドリー・ビールがアウトサイドからシュートを射抜き、ジョン・ウォールが得意のぺネトレイトからアシストを量産するなどウィザーズの理想的なオフェンスが目立った。

スパーズはマヌ・ジノビリの3ポイントシュートのブザービーターが決まり、苦戦しながらも57-60と3点ビハインドまで戻す。前半を1ポゼッション差でまとめるところに地力の高さがうかがえる。

そのスパーズは後半に入り、ついに逆転する。前半よりもディフェンスを強化し、ボールマンへのプレッシャーを強めることで簡単にパスを回させず、ウィザーズの流れを遮断させた。このクォーターを14失点に抑え、オフェンスではスティールからの速攻で加点し80-74と逆転して最終クォーターへ。

勝負どころを迎えて両チームとも主力メンバー同士の戦いに。ここでウォールの超速ぺネトレイトを止められず、ウィザーズにじわじわと点差を詰められていく。そして残り53秒、ゴルタットのスクリーンを使ってフリーを作ったビールに3ポイントシュートを沈められ、102-103と逆転を許す。

その後互いに点を取り合い残り11秒で105-105の同点、スパーズのスローインの場面。レナードがゴール下からマークを振り切り、ラマーカス・オルドリッジのスクリーンを使ってシュートを打つ隙を作り出し、キャッチ&シュートを沈めて107-105と勝ち越す。残り6秒を守りきり、スパーズが辛くも勝利を収めた。

スパーズは決勝点を挙げたレナードがゲームハイの23得点、パウ・ガソルが19得点10リバウンドを記録した。

敗れたウィザーズはビールが5本の3ポイントシュートを全て成功させ23得点。ゴルタットが21得点18リバウンド、ウォールが17得点15アシストを記録した。

ウィザーズは「個」の力でスパーズを追い詰めたが、あと1歩勝利に手が届かなかった。スパーズは16勝4敗となり、試合のなかった首位ウォリアーズとのゲーム差を0.5とした。

ウォールはコート上の誰よりも速く、スパーズでも止めることは難しかった。