ガーランド「最初にシュートを決めた瞬間から気にならなくなった」
キャバリアーズのファンにとってはたまらない展開だった。4勝1敗と好調なチームはセルティックスをホームに迎え、ジェイレン・ブラウンとジェイソン・テイタムが揃って好調な相手と堂々に渡り合い、オーバータイムの末に競り勝った。第4クォーターの終盤からは観客の多くが立ち上がり、オフェンスでもディフェンスでも選手たちと一緒に戦った。
この試合は、敵地での開幕戦に出場しただけで欠場が続いていたダリアス・ガーランドの復帰戦だった。ガーランドは開幕のラプターズ戦で13分だけ出場し、左目のまぶたを切っていた。会場入りした際、彼はアリーナの照明がまぶしすぎると感じたと言う。ケガをした時のことを、「出血が多くて、トロントで手術することになると思った。数カ月の戦線離脱になるかもしれないと思った」と振り返る。まぶたはまだ腫れており、視界は多少さえぎられるようだが、プレーに影響はなく「最初にシュートを決めた瞬間から気にならなくなったよ」と彼は笑顔を見せた。
クリーブランドのファンが楽しみにしていた、今シーズンの目玉であるドノバン・ミッチェルとガーランドのバックコートデュオは大活躍を見せる。ガーランドはオーバータイムを含め42分プレーし、29得点5リバウンド12アシスト3アシストを記録した。ミッチェルは25得点4リバウンド6アシストと、こちらも好調だ。
今オフにジャズから加入したミッチェルは、試合を重ねるごとにチームにフィットしている。以前から大量得点はしばしばあったが、先のニックス戦での12アシストはキャリアハイ。ガーランドが戻ることでボールをどうシェアするかの課題も、2人はもう何年も一緒にプレーしているかのようにボール運びをシェアし、互いにサポートしながら攻めた。
ヘッドコーチのJ.B.ビッカースタッフは「2人ともチームメートを巻き込んでプレーを作ることができる。2人にボールを預ければ大丈夫だ」と全幅の信頼を寄せる。
連携はパスのやり取りだけでなく、互いにストレスなくプレーできるかどうかが大事だ。試合開始からの5分半はガーランドがアタックし続けた。これは彼が試合勘を取り戻すためにミッチェルが勧めたことで、これでガーランドはすぐに本来のリズムに乗れた。ミッチェルは新加入ながら良いリーダーシップを発揮していると言える。その代わりではないだろうが、オーバータイムではミッチェルがほとんどのポゼッションで攻めた。
ミッチェルはガーランドとの連携について「ミスもいくつかあったけど、それは問題じゃない。ミスから学んで次のプレーを良くしていけばいい」と言う。そしてガーランドはミッチェルについて「プレーオフでの経験も豊富な彼はチームに多くのものをもたらしてくれる。彼が来てくれて本当にハッピーだね」と語った。
すべてが順調に見えるキャブズだが、ここからは8日間でアウェー5連戦という厳しい日程に入る。ただ、今の選手たちは自信を持ち、試合を重ねるごとにプレーが良くなっている。この遠征から戻った時には、さらにチーム力を高めているはずだ。