デズモンド・ベイン

NBA史上3度目となる、4選手が35得点以上を記録した試合に

ネッツと対戦したグリズリーズが134-124点の取り合いを制し、今シーズン3勝目を挙げた。グリズリーズはジャ・モラント、デズモンド・ベインの先発ガード陣がともに38得点を記録し、ネッツのケビン・デュラントとカイリー・アービングもともに37得点を挙げた。1試合で4選手が35得点以上を記録したのは1983年以降では今回が初めてで、NBA歴代でも通算3度目のことだった。なお、ネッツの渡邊雄太は6分の出場で3ポイントシュートを1本放ったが決まらず、無得点に終わっている。

試合は序盤からともにオフェンスが爆発し、ネッツが69-64とリードして前半を終えた。だが、第3クォーター序盤、グリズリーズはこのクォーターだけで19得点を挙げたベインを軸に、17-2と走って、45-28のビッグクォーターを作りだした。最終クォーターに入ると、今度はアービングがこのクォーターだけで21得点と大暴れし、何度か2ポゼッション差にまで迫るが、グリズリーズは要所をしっかりと抑えて逃げ切った。

11本中8本の3ポイントシュートを成功させ、1試合での自己最多記録を更新したベインだが、この試合の前までは28本中8本成功(28.6%)と低調だった。しかし、本人はすぐに調子が上がると意に介していなかったという。「多くのシュートはリングの中に入った後で弾かれていた。だから、自分のリズムをつかむのは時間の問題だと分かっていたよ」

この試合、ベインとモラントの2人だけで76得点を稼いだ。それでもベインは「2人とも7アシストを挙げた。これこそ僕たちがプライドを持っていること。ボールをシェアして、みんなをオフェンスに絡めていくんだ」と話し、得点よりもアシストについて言及した。

グリズリーズは個の力に依存するのではなく、チーム力を結集して戦うことを何よりも重視している。だからこそベインは、身体を張って自分たちのシュートチャンスを作り出すなどゴール下で奮闘し、9得点13リバウンドを記録したスティーブン・アダムス、17得点4リバウンドを挙げたサンティ・アルダマらビッグマンへの敬意を強調する。

「サンティとスティーボ(アダムス)がいなかったら、僕たちは試合に勝っていない。みんな得点などについて話すけど、スティーボはゴール下でのプレーにおいて常にモンスターだ。サンティはシーズンを通して良くなっていて、彼の練習への態度、この1年での成長に感銘を受けている」

ジャレン・ジャクソンJr.が戦線離脱のため、先発パフーフォワードに昇格した2年目のアルダマはここまで平均11.3得点、8.7リバウンドを記録。新たな若手の台頭で、より厚みを増したグリズリーズは順調なスタートを切っている。