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マブスは負傷者続出で西カンファレンス最下位に転落

アキレス腱の負傷で離脱したダーク・ノビツキーを筆頭に、負傷者が続出するマーベリックス。特に負傷者が多いのはガードのポジションで、デビン・ハリス、デロン・ウィリアムズ、JJ・バレアが揃って欠場を続け、西カンファレンスの最下位に転落してしまった。

この緊急事態とも呼べる状況でマブスが11月18日に契約した選手が、ジョナサン・ギブソンである。2010年にニューメキシコ大を卒業したギブソンは、トルコ、イスラエル、イタリア、イラン、中国リーグでプロ経験を積んだ。

特筆すべきは中国での昨シーズンに残した1試合平均42得点というオフェンス力。その力を認められ、今夏ラスベガスでのサマーリーグにマブスから出場する機会を得ると、6試合で平均17得点、1.7アシスト、1.5スティールを記録。トレーニングキャンプにも招待され、レギュラーシーズン開幕直前までロスターに残ったが、最終的にはロスター入りは果たせなかった。

それでも、この時点で実力はしっかりと見せていたため、負傷者というアクシデントに陥ったマブスから呼び戻された。

今後の契約を勝ち取れるか、29歳で得た大チャンス

NBAデビューの機会を得たギブソンは、18日のグリズリーズ戦で11得点、19日のマジック戦で26得点を記録。サマーリーグからチームの若手と一緒にプレーした経験もあり、今のところスムーズに溶け込めている印象だ。本人も『Basketball Insiders』に対し、「いつでもこの素晴らしいチームに戻れるよう、準備を整えていた」と語る。

「チームの勝利のため、オフェンスでもディフェンスでもアグレッシブにプレーするよう努力するよ。コーチが必要としてくれる役割を受け入れる。ベンチからチームに勢いを与えることだってできるよ」

加入からチームは3連敗と結果は出ていないものの、指揮官のリック・カーライルは、「彼が得点力に優れているのは知っていた。活発さがあって良い。些細なミスは修正する必要があるが、チームに良い影響を与えてくれている」と高評価を与えていることを『Basketball Insiders』が伝えている。

得点力に優れているとはいえ、26得点をマークしたマジック戦でも明らかな通り、個人成績がチームの成績に直接影響を与えるタイプの選手ではない。ノビツキー、ハリソン・バーンズ、アンドリュー・ボーガット、ウェスリー・マシューズ、バレアらベテランたちからNBAでのプレーを学び、ロールプレーヤーとしてチームを支える黒子タイプが適任だ。

ハリス、バレア、ウィリアムズが戦線復帰すれば切られてしまうかもしれない立場ではあるが、このまま実績を残していくことができれば、今後のキャリアにとって大きなプラスになるはず。海外リーグでの経験を生かすなら、29歳で大きなチャンスをつかんだ今しかない。