オフ・ザ・ボールの動きでオフェンスが活性化
サンダー指揮官のビリー・ドノバンは、ラッセル・ウェストブルックのオフ・ザ・ボールの動きでチームのオフェンスを活性化する手法をプレシーズンから取り入れ、試行錯誤を繰り返してきた。開幕4連敗という苦しみを味わったが、サンダーは5試合目にしてようやく今シーズン初勝利を挙げたと同時に、新たなスタイルの可能性も感じられた。
チェサピーク・エナジー・アリーナでのサンズ戦は、サンダーが序盤からリードを広げ、62-48で後半に突入。第3クォーターも、リズムよく得点を重ねたポール・ジョージ、負傷したスティーブン・アダムズに代わって試合開始10分前に先発出場を告げられたナーレンズ・ノエルらを軸に、二桁リードをキープし続けた。
オフの取り組みが形になったのは、同クォーター終盤にウェストブルックがボールを持たずにゴールに向かって走り、デニス・シュルーダーとジョージからのパスを受け、レイアップを続けて2本成功させた場面だった。オフェンスの流れの中から生まれたプレーについて、ウェストブルックは試合後「チームのオフェンスが生きるし、ダイナミックになる。イージーな形で点を決められるからね」とコメント。ベンチから12得点7アシストを記録したシュルーダーも「ラス、PG(ジョージの愛称)、自分が一緒にプレーすれば、相手も守り辛くなる。今日のようなプレーを続けて、慣れていかないといけない。きっと強力な武器になるよ」と、手応えを掴んでいる。
試合は、その後もオフェンスが機能したサンダーが第4クォーター序盤までにリードを26点にまで広げ、117-110で勝利した。
左ふくらはぎに張りを訴えて欠場したアダムズの状態が気になるものの、この日は急遽先発出場したノエルが、フィールドゴール14本中9本成功の20得点15リバウンド2アシスト4スティールの大暴れで勝利に貢献。試合後には「プロでは、どういう役割を与えられても対応できるように準備しておくことが大事だから」と、控え目に語ったが、間違いなく攻守両面で試合にインパクトを与えた。
サンダーではシュルーダー、ノエルの他、ウェストブルックが23得点9リバウンド7アシスト4スティール、ジョージが23得点4リバウンド5アシスト3スティール2ブロックでチームを引っ張った。
サンダーは、30日にホームで好調クリッパーズと対戦する。今シーズン2試合目に敗れた相手からきっちり勝利を挙げて連勝し、新スタイルの完成度を高めていきたいところだ。
Filling it up… PG (23p/4r/5a) & Russ (23p/9r/7a) lead the @okcthunder to victory! #ThunderUp pic.twitter.com/j8NVj5y4SK
— NBA (@NBA) 2018年10月29日