コートのある村の電気、配管設備を修復など、様々な地域貢献活動を展開中
2018年NBAドラフトで全体6位指名を受けマジックに入団したモー・バンバは、プロ4年目の昨シーズンに初めて先発の座を勝ち取ると、71試合に出場しいずれもキャリアハイとなる平均10.6得点、8.1リバウンドを記録。そして今オフ、2年約28億8800万円の契約延長を勝ち取った。着実にステップアップしている24歳のバンバだが、コート外でもロールモデルとして存在感を高めている。
ニューヨーク州ハーレム出身でこれまでアメリカで暮らしているバンバは、自身のルーツである西アフリカの環境改善に精力的に取り組んでいる。そして、自身の財団によりコートジボアールのアビシャンにバスケットボール施設を完成させた。
この施設はFIBA仕様のバスケットボールコート2面を備え、200人以上の地元の子どもたちは毎日このコートを利用可能となる。また、施設のある村中の電気、配管設備を完全に修復し、このプロジェクトの次の段階として、観客席と照明施設の建設が始まっている。他にもビデオ会議を通じて、バンバが毎週参加する新たなプログラムも予定されている。
バンバは『NBA.com』の取材に対し「これはとても個人的なプロジェクトで、自分のやりたいことがすべてコートに反映されているところを誇りに思います」と語り、このコートへの強い思いを続ける。「僕のアフリカのルーツ、生まれ育ったハーレムの環境、このプロジェクトを実現させてくれた家族への感謝など、細部に至るまでのすべてが僕の人生の大事な部分を表現しているんだ」
他にもバンバはコートジボアールの元駐米大使ママドゥ・ハイダラ氏と共同で、同国におけるバスケットボールクリニック、若者に新型コロナウィルスのワクチン接種を奨励する啓発プログラムを実施するなど、様々な地域貢献活動に取り組んでいる。
バンバは今後もNBAのオフシーズンには現地を訪れ、地元の人たちとの触れ合いを継続していきたいと語っている。「アビジャンにはただ握手をして、一緒に写真を撮るために来たのではない。来夏には戻ってくる予定だし、そこでは毎週、放課後のスポーツや学習活動に参加する計画だ。この活動は他の場所にも広げていくことができる」
大型契約に加え、施設を使っている子供たちにより良い報告を行うという新たなモチベーションも得たバンバは、新シーズンさらに力強いプレーを見せてくれるはずだ。