男子日本代表

チャンスで決めきれずに失点する歯がゆい敗戦

バスケットボール男子日本代表がワールドカップアジア地区予選Window4でイランと対戦した。

日本の先発は富樫勇樹、比江島慎、馬場雄大、吉井裕鷹、井上宗一郎の5人。試合序盤は稀に見る点の取り合いとなった。218cmのハメド・ハダディを起点にするイランに対し、日本はダブルチームで高さのミスマッチを防ごうとするも、アシスト力の高いハダディは冷静にボールをさばき、高確率で3ポイントシュートを決められた。それでも日本は『取られたら取り返す』精神で、トランジションオフェンスで対抗。さらに外までケアできないハダディのスピードのミスマッチ、ディフェンスエリアの狭さを突いて、井上が3本の3ポイントシュートを沈める。こうして打ち合いに持ち込んだ日本は、馬場が2本、須田侑太郎もディープスリーを沈めるなど、第1クォーターだけで15本中7本の3ポイントシュートを成功させて27-25で第1クォーターを終えた。

しかし、第2クォーターに入ると、ハダディではない他のマッチアップで生まれる高さとフィジカルのミスマッチを突かれ逆転を許した。失点が止まらない日本はリズムが生まれず、高確率で決まっていた3ポイントシュートに当たりがまったく来ない。さらに積極的にオフェンスリバウンドに絡み、どうにかマイボールにするもセカンドチャンスポイントに繋げられない。馬場が3ポイントシュートを決めたが、このクォーター初得点を挙げるまで7分半を要した。こうして、オフェンスが機能しなかった日本はこのクォーターで5点しか奪えず32-44で前半を終えた。

後半は馬場の3ポイントシュートで先制するも、インサイドアウトから簡単に3ポイントシュートを返され、さらに軽率なミスも重なり点差を縮めるチャンスを逸する。それでも、富樫がプルアップスリーを沈め、さらに永吉佑也が合わせからハダディのシュートチェックをかいくぐって連続でゴール下を決めて食らいついていった。しかし残り1分を切り、速攻で2対1の場面を決めきれず、速攻を止めようとした永吉がアンスポーツマンライクファウルをコールされ、さらにフリースロー後のポゼッションでも3ポイントシュートを決められてしまい、結果的にマイナス7点のダメージを受けた。

一気に18点のビハインドを背負い最終クォーターを迎えた日本だが、河村がアンスポーツマンライクファウルを誘発し、4点を先制する最高のスタートを切る。しかし、ここから連続でセカンドチャンスポイントを許し、吉井と井上が開始2分半で個人4つ目のファウルを犯してしまう。さらに、河村がフリースローを決めきれず、アウトナンバーで得点できないなど、大事な場面でプレーが決まらなかった。その後も速攻でターンオーバーを犯すなど、流れを最後まで引き寄せられず、1桁点差に縮められないまま最終スコア68-79で敗れた。