「高校生活はあっという間だ。お前が思っているよりもNBAは近い」
今年のドラフト全体1位指名であるマジックのパオロ・バンケロは、地元のシアトルで過ごした高校時代に元NBA選手ジャマール・クロフォードのサポートが大きな助けになったと強調している。
バンケロは元NBA選手のマット・バーンズ、スティーブン・ジャクソンのポッドキャスト番組に出演した際、彼と同じシアトル出身であり、NBA通算20年間もプレーし、シックスマン賞を3度受賞しているクロフォードから受けた影響を次のように語った。
「僕が高校1年の時からクロフォードは世話をしてくれてジムに連れて行ってくれたり、彼が主催するプロアマリーグやいろいろなピックアップゲームに参加できるようにしてくれた。当時はNBAにとって遠い存在だったと思っていたけど、彼に『高校生活はあっという間だ。お前が思っているよりもNBAは近い。遠いと思っていても今から準備をしないといけないんだ』と言われたんだ」
「彼のおかげでNBA入りをより現実的なものととらえることができた。いつもジムに行ってトレーニングに励み、夢を追いかけていた。ただ、クロフォードの話しによって、より自分の身体を真剣にケアし、正しいことをできるようになった」
クロフォードの助言に従い15歳の時からNBA入りを明確な目標として努力を重ねたバンケロは、名門デューク大からオファーを受ける全米屈指の選手となった。そして昨シーズン、デュークで1年生エースを務めチームをファイナル4に導くなど活躍。こうして着実なステップアップを遂げることで、ドラフト全体1位指名と最も高い評価を受ける形で夢のNBA選手となった。
当然のようにバンケロにとってクロフォードの存在は今も大きく、現地30日には彼の主催するプロアマリーグに登場。ドラフト全体2位指名のチェット・ホルムグレンと一緒のチームでプレーし話題となっている。シアトルや近郊出身のNBA選手といえばクロフォードに加え、現役ではザック・ラビーン、デジョンテ・マレーらが有名だ。バンケロが彼らに続く地元を代表する選手になれるのか楽しみだ。