24点差の逆転劇を演じた横浜の川村卓也「みんなの気持ちがあのボールに乗った」

2018/10/22
Bリーグ&国内
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川村卓也

文=丸山素行 写真=B.LEAGUE

決勝フローター「俺がとどめをさしてやる」

横浜ビー・コルセアーズは昨日行われた滋賀レイクスターズ戦で、最大24点差を覆し、同一カード連勝を飾った。その逆転劇の主役を演じたのが川村卓也だった。川村は後半だけで23得点を記録。同点で迎えた残り19秒の場面では、決勝点となるフローターシュートを沈め、チームを勝利に導いた。

川村はラストショットを決めた時の心情をこう振り返った。「ああいう場面で勝負を決める存在でいたいというのは常に思っています。『入ったらいいな』とか弱気な気持ちは微塵もなくて、『俺がとどめをさしてやる』っていうぐらいの気持ちで取り組んでいるので、その気持ちと、みんなの気持ちがあのボールに乗ってくれたので入ったんだと思います」

逆転勝利を収めた横浜だが、前半を終えた時点での総得点は23点と、滋賀ディフェンスの前に沈黙していた。「相手のディフェンスが僕のところにボールを持たせないディフェンスだった」こともあり、川村も前半はフリースローによる2得点のみに抑えられていた。

そこで川村は後半に入り、ボールを呼び込み自らが起点となることでオフェンスに変化を与えた。「僕がボールをもらったらどんなことが起きるのかなっていうのを判断したかった。(田渡)凌と(細谷)将司とコミュニケーションを取って、ボールを要求しました」

「後半の3、4クォーターに関しては、ほぼ僕のピック&ロールからいろんなチャンスが生まれていたので、その点はプレイヤーとして良い判断ができたんじゃないかな」と川村が言うように、オフェンスは一気に活性化し、第3クォーターだけで前半を上回る24点を記録し、逆転劇の序章がスタートした。

川村卓也

トムコーチも「彼が試合を支配した」と称賛

オフェンスが向上した横浜だったが、ディフェンスの修正ができず、第3クォーターには24点のビハインドを背負った時間帯もあった。大差がつき集中力が切れてもおかしくはなかったが、このクォーターで13得点を挙げた川村の活躍もあり、16点ビハインドまで戻して最終クォーターを迎えた。

川村は言う。「10何点離された中でも、常に声を掛けながら引っ張っていきました。そのインテンシティが落ちることなく、徐々に相手に追いついていったことで、さらにみんなの気持ちが結束して最後の勝利に繋がったと思います」

最終クォーターに入り、いきなり3点プレーとなるバスケット・カウントを与え、ショットクロック残りわずかなところで3ショットのファウルを犯すなど、流れが変わりそうな場面がいくつかあった。それでも川村のシュートやアシストによって追撃の炎が消えることはなかった。

そして川村の決勝フローターシュートで熱戦に終止符を打った。横浜を指揮するトーマス・ウィスマンも「後半は彼がピック&ロールから仕掛けたのがうまくいった。彼が終盤の試合を支配した。それをできる日本でも有数の選手。そういう選手がチームにいて良かった」と称賛した。

開幕から5連敗と出だしにつまづいた横浜だが、ホームで2連勝を達成し、上昇のきっかけをつかんだ。川村は言う。「2勝5敗という借金生活なのでこれをまずイーブンに早く戻したいです。トムコーチがやりたいバスケットを、忠誠心を持ちながらコート上でパフォーマンスすればきっと勝てると信じてやっていきたいと思います」

そして川村はケガ人の思いも乗せ、チーム一丸となって戦っていくことを宣言し、こう締めた。「あとはプレーしたくてもできない選手の思いというのはある。出てる限りは常に100%の状態で100%のパフォーマンスを出して、これからのゲームに取り組んでいきたいです。ステップアップしていくことを頭に置いて、みんなで一つになって戦っていくことが重要だと思います」