京都ハンナリーズの伊藤達哉、2年目の挑戦「司令塔としてチームのトップに立つ」

2018/10/19
Bリーグ&国内
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伊藤達哉

文=鈴木健一郎 写真=バスケット・カウント編集部、B.LEAGUE

琉球を相手に粘った末の逆転勝ち「全員でつかんだ勝利」

10月17日、向日市民体育館で行われた京都ハンナリーズvs琉球ゴールデンキングス。京都はずっと追いかけるタフな展開を乗り切っての痛快な逆転勝利を挙げた。西地区の雄である琉球を相手に、力勝負で押し切ったことは今後の自信に繋がる大きな1勝だ。

ポイントガードとして31分出場、10得点4アシスト、さらには6リバウンド2スティールとオールラウンドな働きで勝利に貢献した伊藤達哉は、「1試合を通して気の抜けないタフな試合になりましたけど、チーム全員でつかんだ勝利だと思います」と語る。

デイヴィッド・サイモンが34得点と大当たりで、終盤は彼を強調する攻めをクリエイトして逆転劇を演出した。「浜口ヘッドコーチからインサイド、インサイドと指示がありました。彼は今日当たっていたし、周りも止まっているんじゃなくて3ポイントシュートが生まれたので、うまくやれたと思います」

「最後は自分とジュリアン(マブンガ)のピック&ロールから良い流れができていたので、それを続けようと思っていました」と伊藤は言う。「昨シーズンはジョシュ(ジョシュア・スミス)がいて、外国籍選手が走れない部分があったんですけど、デイヴィッドは走れるし、シューター陣も走れるのでそこを生かすことを考えています」

接戦が続くタフな試合展開において、ゲームコントロールと2桁得点だけでなく、6リバウンドという数字も光った。「琉球は外のシュートが多い分、ロングリバウンドも多いので、今日は積極的に取りに行くよう狙っていました」と、狙い通りであったと伊藤は語る。

伊藤達哉

「昨シーズンはがむしゃらすぎたので(笑)」

これで京都は三遠ネオフェニックスとの開幕戦を落とした以降は勝ち続け、4勝1敗と上々の開幕スタートとなった。京都はプレシーズンの準備が思うように進まないまま開幕を迎えただけに、この結果は浜口炎ヘッドコーチも「意外とできている」と受け止めている。

伊藤も不安だった心境を明かす。「最初は練習ができなくて『どうしよう』という状態が続きました。開幕戦はチームが全然噛み合わず、『これで大丈夫か』と思ったぐらいだったんですけど選手間でミーティングをしたりして、三遠との2試合目から強気でプレーして良い流れになって、今日に繋がったと思います。準備期間があと1カ月あってほしいと思うぐらいですけど、それを言い訳にはできないので、こうして早い段階でチームが良くなってよかったです」

幸先良く結果は出た。だからこそチームの地力を上げて、できる限り好調をキープしなければならない。外国籍選手はマブンガとサイモンの2人体制、片岡大晴は離脱中で永吉佑也は長期の出場停止中。過密日程の続く今シーズンだけに、限られた戦力が一丸となって戦う必要がある。

そこを引っ張っていく意思が、伊藤には強くある。「まだ2年目ですが昨シーズンの経験もあるので、今シーズンはチームのトップに立つ、司令塔として落ち着いてプレーしていくことが第一だと思っています。個人的にはイージーなミスをなくすところ。昨シーズンはがむしゃらすぎたので(笑)、自分で行くところは行く、行かないところは行かないメリハリを付けたいです」

伊藤達哉

2年目にして生まれたリーダーの自覚

強気なアタックを続ける姿勢が売りの伊藤だが、さらなる進化のために2年目にしてスタイルを変えようとしている。ベテランが多いチームにおいて、23歳の彼がリーダーシップを取ろうとしているのも心強い。年上の選手たちに対して気後れしないかと質問すると晴れやかな笑顔で「慣れました」と答える。「必要な時にサポートしてもらっているので、そういう意味では恵まれた環境でやれていると思います」

西地区は京都、琉球、そして大阪エヴェッサが4勝1敗で並び、早くも混戦模様となっている。京都がここから一歩抜け出し、昨シーズンを超える成績を残すには、伊藤のさらなる成長とリーダーシップが欠かせない。