写真=Getty Images
オールラウンダーのシモンズには大型PGになれる素質も
右足第5中足骨の骨折でNBAデビューが遅れているセブンティシクサーズ新人ベン・シモンズの起用法について、指揮官ブレット・ブラウンは、将来的にポイントガードで起用する考えがあると『ESPN』に明かした。
2016年ドラフト全体1位指名を受けたシモンズは、フォワードながらドリブル、ハンドリング、パススキル、視野の広さを兼ね備えた選手として高く評価されている。サマーリーグでも2試合に出場して平均8得点、7.5リバウンド、5.5アシストと万能ぶりを発揮。ブラウンは「彼にボールを預けたい。最終的にはポイントガードの役割が与えられるようになる」と語った。
身体能力、技術、走力に秀でるフォワードのポイントガード転向は、シモンズが初めてではない。バックスのヤニス・アデトクンボも昨シーズン後半戦からチームの攻撃時にボールを持つ時間帯が増え、オールスターブレーク以降の5試合でトリプル・ダブルを達成。今シーズンも平均22.8得点、8.7リバウンド、6.7アシストと攻守両面で活躍し、NBAに新しいトレンドをもたらしている。
208センチのシモンズが安定してボールを持つことができれば、自然とミスマッチが生まれ、ジョエル・エンビード、ナーレンズ・ノエル、ジャリル・オカフォーという強力なインサイドの力が際立つはず。順調に回復すれば、2017年1月には出場できる予定。リーグのスピードに慣れ、試合勘を取り戻すのに多少の時間を要するはずで、本領発揮はオールスター以降と考えるのが妥当だ。
デビュー前の新人には酷な期待かもしれないが、これもスター候補生ならではの宿命だ。
ゲームメイクをするシモンズ。復帰後はオールラウンドな活躍で、シクサーズの救世主となれるかどうか。