アルバルク東京

写真=B.LEAGUE 文=立野快

三河が守備からの速攻で流れを掴み、前半をリード

10月13日、連敗中のシーホース三河が王者アルバルク東京をホームに迎えた。両者激しいプレッシャーを仕掛けるディフェンシブなゲームを、粘り切ったアルバルク東京が77-69で勝利した。

試合前半、三河がインサイドを徹底的に固めてA東京を抑える。アレックス・カーク、竹内譲次、ジャワッド・ウィリアムズを擁するA東京のインサイドを、桜木ジェイアール、ジェームズ・サザランドを中心に素早く囲み、得点を許さない。オフェンスでは桜木がローポストからカークを抜き去ってのダンクでリードを広げ、さらに桜木が競ったオフェンスリバウンドからサザランドがゴール下で詰めて34-27と主導権を握り、前半を三河が34-29の5点リードで終えた。

それでも後半、A東京が激しいディフェンスで速攻に持ち込むチームスタイルを貫くことで、流れを引き寄せる。桜木のポストアップを防いだウィリアムズがすぐさま速攻に持ち込み、馬場がダブルクラッチで華麗にシュートを沈めて43-44と1点差に。さらに安藤誓哉が密着ディフェンスを前からしかけ、生原秀将を8秒バイオレーションに追い込むと、ウィリアムズがフェイダウェイシュートを沈め45-44と逆転に成功する。

第4クォーター、ケガから復帰した田中大貴の3ポイントシュートが成功し55-48と7点のリードを得たA東京に対し、三河は桜木が5番ポジションを、サザランドが4番を守る布陣へ移行。するとディフェンスが機能し、A東京のターンオーバーを連続して誘う。速攻から村上直、松井啓十郎の得点で一気に2点差へと詰め寄る。

アルバルク東京

終盤に決定的なプレーを連発した馬場雄大

それでも、ここから主役を演じたのはA東京の馬場雄大だった。まずは冷静にジャンプショットを沈めると、堅固なディフェンスから得た速攻で連続得点。さらに速攻から田中がドライブで持ち込み、A東京が64-56と突き放す。

そこからは桜木とサザランドを中心に得点する三河が粘るが、A東京は強烈なプレッシャーディフェンスを掛け続ける。オフェンスでは馬場のアシストからカークがアリウープを沈め。さらに馬場が桜木とのハーフコートでの1対1で冷静にアウトサイドシュートを沈め、試合残り1分で72-65と試合を決定づけた。最終スコア77-69でA東京が勝利している。

A東京はこれで開幕3連勝。5人が2桁得点を記録とチームオフェンスが機能し、三河に的を絞らせなかった。またディフェンスでは三河のエース、金丸晃輔を徹底的にマークし、リーグ屈指のスコアラーを4得点に抑えている。

三河は開幕3連敗。試合を通して気迫溢れるディフェンスを見せたが、オフェンスが上手く回らず、後半はサザランドにシュートアテンプトが集中するなど個人技での打開に頼らざるを得ない展開となった。地力は十分見られた一戦となっただけに、次戦はなんとしても連敗を止めたい。