クリス・ポール

サンズ指揮官「彼は私が今まで会ってきた中で最も努力する人間の一人」

サンズはペリカンズとのプレーオフファーストラウンドを4勝2敗で制し、カンファレンスセミファイナルへと駒を進めた。

第6戦の試合終了後、ペリカンズの指揮官ウィリー・グリーンは人目をはばからず涙を流し、モンティ・ウィリアムスヘッドコーチと健闘を称え合った。

グリーンは昨シーズンまでサンズのアシスタントコーチを務めており、ウィリアムズにとっては元同僚に当たる。西カンファレンスで優勝し、ファイナルへ進出した昨シーズンの快進撃をともに経験した部下との対戦は、ウィリアムズにとって決して喜ばしいことではなかったという。

「彼の気持ちは良く分かるよ。あのような彼の姿を見るのは、私たち全員にとってつらいことだ。何故なら我々はみんな家族であり、友人であり、兄弟だからね。私たちがコーチングの仕事を終えた時も、この関係は続くはずだ」

さらにウィリアムズは、下馬評の低かったペリカンズをプレーオフに導いたのはグリーンの手腕のおかげだと強調した。「彼が私たちのプログラムに何をもたらしたかを分かっている。今シーズン、彼のプログラムをみんなも目にしたよね。彼らがシーズン序盤にうまくいっていなかった時、私は彼と何度も話をしたんだ。ウィリー・グリーンは私が今まで会ってきた中で最も地道に努力する人間の一人だ。彼はすべてにおいて一貫していて力強い。彼らが成長し続けている理由の一つはそこにある」

クリス・ポールは第6戦で14本のフィールドゴールをすべてを成功させる歴史的なパフォーマンスでシリーズに終止符を打った。グリーンヘッドコーチはポールを指導しただけではなく、選手時代にチームメートとして共闘した経験もある。試合後にグリーンとハグを交わしたポールも、グリーンのことを「家族」と語った。

「僕らの関係を理解してくれる人はいないと思う。ウィリーがいなければ、僕はフェニックスにいなかったと思う。彼は僕がフェニックスに来ようと思っていたことを最初に知っていた人なんだ、彼はコーチだけど、何よりも僕のチームメートであり、兄弟なんだ」

グリーンが涙を流したシーンを見て、胸を熱くしたファンも多かっただろう。サンズは元同僚との対決を乗り越え、悲願のリーグ制覇を目指す。