クラブ初となるシーズン勝ち越しが決定
秋田ノーザンハピネッツvs京都ハンナリーズの第1戦は持ち味であるディフェンス力を発揮し、要所で3ポイントシュートを沈めた秋田が79-58で勝利した。
ホームの秋田は持ち前のディフェンス力を序盤から発揮。スティールされてもハリーバックで得点を許さず、ゴール下まで攻め込まれても最後までシュートチェックに飛んでタフショットを打たせた。そして、ドライブされた際にヘルプポジションの選手がよく手を出し、スティールからの速攻やアーリーオフェンスが機能した。ジョーダン・グリンとアレックス・デイビスのワンマン速攻が決まり、リードを2桁に乗せると、田口成浩のブザービータースリーで締めくくり秋田が23-10と先行した。
第2クォーターに入ると、互いにゾーンディフェンスを敷くことに。ともにズレが作れず、ペイントエリアを攻めきれなかったことで約4分の間、無得点の時間が続き、秋田の前田顕蔵ヘッドコーチも「地獄の時間帯でした」と振り返った。その後も互いに主導権を奪えないまま時間が進み、秋田が13点をリードして後半を迎えた。
その後も10点前後で試合は推移したが、細川一輝が3ポイントシュートを含む3本すべてのフィールドゴールを成功させ、ミドルシュートの確率が上がった京都が反撃し、残り2分半に5点差まで迫った。しかし、京都の小川伸也ヘッドコーチが「第3クォーターにここって流れがあったんですけど、不必要なヘルプから3ポイントシュートを連続で決められました。あの2、3本は痛かったです」と振り返ったように、川嶋勇人と田口に3ポイントシュートを許してしまった。逆転のきっかけを失った京都は再び2桁のビハインドを背負った。
その後、最大のピンチを乗り越えた秋田はゾーンとマンツーマンのチェンジングディフェンスに対応し、古川孝敏と長谷川暢、グリンの3連続3ポイントシュートが決まり、残り3分でリードを18点まで広げて勝ち切った。
秋田は連敗を6で止め、チャンピオンシップ進出に望みを繋いだ。また、28勝23敗としたことで、B1で初のシーズン勝ち越しを決めた。前田ヘッドコーチは「連敗を脱することの難しさだったり、プレッシャーがかかる中で、全員で勝ち取れたというのは大きな意味がある。残り3試合、持てる最高のシナリオを描けるように進んでいきたい」と、意気込んだ。