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「彼が決めたシュートのおかげでヒートは救われた」

現役引退を表明したレイ・アレンを称える声が止まない中、2012年からヒートでともに2年間を過ごしたドゥエイン・ウェイドは、NBAファンの間で語り継がれている2013年ファイナル第6戦でアレンが決めた、起死回生の同点3ポイントシュートについてのエピソードを明かした。

スパーズと対戦したこの年のファイナル、第5戦までを終えてヒートは2勝3敗と王手をかけられていた。それでも、2013年6月18日に本拠地アメリカン・エアラインズ・アリーナで行なわれた第6戦にオーバータイムの末に勝利。その2日後に行なわれたホームでの第7戦にも勝利して2連覇を達成した。

勝負の分かれ目となった第6戦、第4クォーター残り5.2秒で3点のビハインドを背負うチームの窮地を救ったのが、クリス・ボッシュからのパスを受け、右コーナーから同点3ポイントシュートを決めたアレンだった。

『Chicago Tribune』のKC・ジョンソンが、このプレーを含め、ウェイドがアレンについて語ったコメントを紹介している。「レイには感謝しているんだ。第6戦で彼が決めたシュートのおかげでヒートは救われた。僕はずっとレイのファンだよ」

またウェイドは、現役時代に日々のルーティーンを厳格に守っていたアレンのバスケットボールに対する取り組みについても語っている。「彼には急き立てられたよ。いつも早朝に練習場にやって来るんだ。そんな彼に触発されて、僕たちも競って朝早くから練習するようになった」と当時を振り返っている。

シュートを繰り返し成功させ続けたアレンは、『精密機械』と称されることもあった。ウェイドは、「彼は本当に完璧な人間なんだ。第6戦でのショットは、彼以外には決められなかった」と言う。

「あのショットは、彼が普段から練習しているものだった。レイはコーナー付近で待っていて、パスを受けてから3ポイントシュートラインまで下がって打つ反復練習をやっていた。第6戦の朝にも同じ練習をしていたよ。試合映像を見直してみれば分かると思うけれど、ボールを受けてから3ポイントシュートラインまで下がって、マークについたディフェンダー越しに決めたんだ。いつも彼が練習していたプレーだったよ」

ウェイドはアレンのシュート精度について、日々のルーティーンの賜物だと語った。