渡邊雄太

写真=Getty Images

肩のケガからは回復、プレシーズンマッチ出場の可能性も

プレシーズンも来週で終わり、再来週からNBAの2018-19シーズンが開幕する。プレシーズンが終わると、各チームは開幕ロスターを選定。契約が保障されていない選手たちは解雇されて新たな所属先を探すか、あるいはGリーグとを行き来する2ウェイ契約に切り替え、シーズン中にNBAチームからのコールアップを待つことになる。

グリズリーズの2ウェイ契約選手としてプレシーズンを過ごしている渡邊雄太は、残念ながら開幕ロスターに残る可能性が低いと見られている。『Bleacher Report』が開幕ロスター入りを逃すベストプレーヤーをチームごとにピックアップした記事では、グリズリーズから渡邊が選出された。

『Bleacher Report』は、グリズリーズは主力にケガ人が出た場合、もしくは2日続けての試合日程の2日目に主力を休ませるため、チームが渡邊に出場機会を与えると予想している。今夏ネッツの一員としてラスベガスでのサマーリーグに出場した渡邊は、平均9.4得点、4.2リバウンド、1.6ブロックを記録。ジョージワシントン大学での最終年にアトランティック10カンファレンスの年間最優秀守備選手賞に選出されたディフェンスと、3ポイントシュートを打てる能力は評価されているが、開幕ロスターに残るのは厳しいという見方だ。

それでもチームメートであるポイントガードのマイク・コンリーは、『Commercial Appeal』に、「雄太が自分を相手にポストアップをしたことがあって、フェイダウェイを決められた。厄介だったよ。ブロックしようと思ってやれることをやったけれど、目の前で決められてしまった。彼は万能性に富んだ選手だ」と、渡邊を評価している。

肩のケガで出遅れたこともあり、開幕ロスター入りしてすぐさまNBAデビューという理想のルートを進むのは難しいかもしれない。それでも2ウェイ契約の下にある限り、チャンスは常にある。プレシーズン初戦のロケッツ戦には帯同しなかった渡邊だがすでに回復しており、明日のプレシーズンマッチ、ホークス戦に出場の可能性がある。開幕ロスターに入るためにも、そうでなくともグリズリーズに何かあった際にコールアップされるためにも、コーチングスタッフとチームメートの信頼をここで勝ち得ることは非常に重要だ。NBAの舞台に立つため、過酷な競争はまだまだ続く。