第3クォーターに同点に追いつかれるも、タイムアウト明けを21-6と圧倒
琉球ゴールデンキングスvs滋賀レイクスターズの一戦は、滋賀の反撃に耐えた琉球が98-84で勝利した。
滋賀はルイス・ギルヘッドコーチが1月3日の秋田ノーザンハピネッツ戦の退場に伴う1試合出場停止処分の対象のため、オヴィ・ソコがイギリス代表活動の影響で欠場した。琉球も長期欠場している渡邉飛勇、田代直希に続いて、この試合から牧隼利が右足首の負傷により欠場した。
試合は一進一退の攻防となったが、第1クォーターから滋賀はファウルがかさみ、特に前節で41得点を挙げたキーマンのノヴァー・ガドソンが第1クォーターで個人2つ目のファウルを犯し、ファウルトラブルに陥った。フィールドゴールでの得点自体は拮抗していたが、琉球はフリースローでの得点を5-0として違いを生み、さらにリバウンドでも14-5と圧倒したことで先にリズムをつかんで、23-17と琉球のリードで第1クォーターを終えた。
第2クォーターになると、ともにディフェンスの強度が上回り重い展開に。琉球は滋賀のゾーンディフェンスに苦戦し、自分たちのリズムで得点できず重い時間が続いたが、ジャック・クーリーが得意のオフェンスリバウンドからセカンドチャンスに繋げることでチームを支えた。さらに、ハードなチームディフェンスで滋賀のパスコースを塞ぎ、相手に個で攻めさせてはタフショットを打たせて、ディフェンスリバウンドからの速いバスケットで主導権を握った。
こうして、第2クォーター残り3分で35-20と15点のリードを奪った琉球だが、ここから滋賀の時間が訪れる。ここまでわずか3得点に留まっていた滋賀だが、キーファー・ラベナがスピードを生かしたアタックで得点すると、続くディフェンスでは野本大智によるスティールからの速攻、そして森山修斗の3ポイントシュートと続き連続7得点を挙げてリズムを握ると、その後も得点を重ねて7点差まで詰めて前半を終えた。
40-33と琉球のリードで迎えた後半だったが、滋賀が前半の勢いを後半にも繋げる。立ち上がりでショーン・オマラのポストプレーに、ラベナがペイントアタックから小澤智将の3ポイントシュートをアシストする。さらにラベナのディープスリーも決まり、残り8分で41-42と滋賀が1点差に迫った。その後も追いかける時間が続いたが、残り6分でガドソンのスティールから小澤がボールプッシュし、前を走るラベナがここでもディープスリーを沈めて46-46と同点に追いついた。
「これからも一つひとつ、コツコツと積み上げていきたい」
たまらずタイムアウトを取った琉球だったが、ここで試合を立て直す。タイムアウト明け、2-3ゾーンを展開する滋賀に対して、琉球はパスでボールを繋いでズレを作ると、コー・フリッピンと岸本隆一の連続3ポイントシュートによる3連続3ポイントシュートで57-50と突き放す。
ディフェンスも強度を上げて、オマラからトラベリングを誘発する。さらに滋賀がマンツーマンディフェンスに戻した際には、岸本がピックを使ってドライブからファウルを誘って2点を奪うと、ドウェイン・エバンスもゴール下でバスケット・カウントを奪い、一気に62-52とリードを2桁に広げた。その後も琉球は勢いを止めることなく、同点に追いつかれたタイムアウト明けからの約3分半を21-6と圧倒して、第3クォーターを76-62で終えた。最終クォーターに入っても琉球のペースで試合が進み、残り6分でエバンスがスティールからの速攻でバスケット・カウントを奪って、88-66と20点リードを奪ったところで勝負アリ。
第1クォーターから積極的なアタックやゴール下の攻防で多くのファウルを誘った琉球は、試合を通じてフリースローからの得点で21-6と圧倒した。また、リバウンドでも52-25(オフェンスリバウンド22-5)と圧倒して、主導権を握った。
琉球はこれで11月14日から負けなしの18連勝を記録し、2017-18シーズンにシーホース三河が樹立した17連勝を抜いて、B1最多連勝新記録を樹立した。桶谷大ヘッドコーチは試合後、「チームが一体感を持ってバスケットをしているから、一試合一試合に丁寧にバスケットを続けられているので、これをしっかり続けていきたいです。それがチャンピオンシップにも繋がるので、これからも一つひとつ、コツコツと積み上げていきたい」と気を引き締めた。