セス・カリー

兄ステフィンも応援「新しいジャージーを着た彼を見るのが楽しみだよ」

セス・カリーはベン・シモンズとジェームズ・ハーデンによる大型トレードに巻き込まれ、セブンティシクサーズからネッツへと移籍することになった。

シクサーズ1年目の昨シーズンは、出場した57試合すべてで先発を務めて平均12.5得点、フィールドゴール成功率46.7%、3ポイントシュート成功率45.0%を記録。そして今シーズンはここまで45試合に出場して、どれもキャリアハイとなる平均15.0得点、3.4リバウンド、4.0アシストを記録してシクサーズに貢献してきた。中でも得意の3ポイントシュートに関しては、ここ6シーズンすべてで40%を超え、キャリアを通じての3ポイントシュート成功率43.7%は、兄のステフィン・カリーの42.8%を上回り、同じくネッツのチームメートとなったジョー・ハリス(43.9%)に次いで歴代5位の記録で、現役選手では2位となっている。

今シーズンはベン・シモンズが開幕から欠場を続け、他にも主力選手をケガや健康安全プロトコルで欠く中でシクサーズを牽引してきたが、セスは自分がトレードされる予感があったと言う。「このトレードが成立する場合は、僕も含まれると思った。だから、先週からトレードに備えていたよ」と言うと、今回のトレードをポジティブにとらえているとも続けた。

「僕は心の準備をしていたからね。今は次のチャレンジを楽しみにしている。今までとは違うことがたくさんあるだろうけど、僕は対応できると思っているよ。ボールを持ってプレーすることも、ボールを持たなくてもプレーできる。どんな形であれ、彼らの助けになれることを楽しみにしている」

こう語ったセスは、ネッツのキーマンであるケビン・デュラントとカイリー・アービングについて「カイリーとKD(デュラント)は素晴らしい選手だ」と語った。「彼らは多くの注目を集めることができる。自分たちでプレーを決め切るし、仲間のプレーを引き出すこともできる。そんな中で、僕はどうすれば彼らを助けられるか考えている。僕はキャリアを通して、いろいろなタイプのスターと一緒にプレーしてきた。ルカ(ドンチッチ)やデイム(デイミアン・リラード)、CJ(マッカラム)とか。彼らと一緒にプレーすることに慣れるまで時間はかからなかった。僕はただ、チームのコンセプトの中で自分がやるべきことをやるだけさ」

これまでいろいろなチームでプレーしてきたセスにとって、ネッツはNBAで8チーム目となる。本人は今回のトレードをプラスにとらえているが、それは兄のステフィンも同じだった。現地2月12日のレイカーズ戦後の会見でセスのトレードについて問われたステフィンは「スマホに登録しているお気に入りチームをシクサーズからネッツに変えなきゃいけない」と語り、こう続けた。

「セスはフィラデルフィアを愛していたし、そこでプレーするのが大好きだった。彼らは上手くプレーしていたしね。だけど、これは仕方のないことだし、彼にとってはWin-winだと思う。願わくば彼がネッツでプレーオフに出場して、インパクトを残してほしい。新しいジャージーを着た彼を見るのが楽しみだよ」