三遠ネオフェニックスのリーダーとなる田渡修人「今までよりもう一歩、あと一歩」

2018/10/05
Bリーグ&国内
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田渡修人

取材=鈴木栄一 構成=鈴木健一郎 写真=B.LEAGUE、鈴木栄一

昨シーズンの三遠ネオフェニックスは、25勝35敗と大きく負け越してチャンピオンシップ進出を逃した。チーム一丸のディフェンスで相手の長所を消し、粘り勝つスタイルは確立されていたが、シーズンを通してケガ人が続出してチーム力を保てず、対戦相手よりも自分たちとの戦いに敗れたシーズンだった。在籍4年目を迎える田渡修人を始め既存のメンバーに「自分たちの力はこんなものじゃない」という気持ちが強いのは当然だ。田渡は「手応えが、あるんですよ(笑)」と話す。飄々としているが強い芯が通っている田渡に、開幕に向けた自信を語ってもらった。

「オフの取り組みで、泥臭い部分で進化してきた」

──開幕を控えた今のチームの状況はどんなものですか?

選手が大幅に入れ替わって若いチームになりました。若くなっただけ勢いがあって、岡田(慎吾)さんや太田(敦也)さん、そして僕と在籍の長い選手がしっかりまとめて、バランスが取れたチームになっていると思います。

僕も在籍が長くなってきたので、新加入の選手には積極的にコミュニケーションを取るようにしています。若い選手もしっかりとしたバスケットのマインドを持っているし、いろいろ質問してきてくれるので、意見を言い合える仲になっているのはバランスが良いと思います。

今シーズンのスローガンは『エッジ』で、試合終盤などの「あと一歩」のところで力を出せるように、その部分をこのオフシーズンに取り組んできました。そういう部分を全面的に出して、王座の位置まで一気に駆け上がりたいと思います。

──ここ2シーズンやってきた三遠のスタイルからはどう進化しますか?

激しいディフェンスからリバウンドを取ってトランジションに、ここはもう変わらない部分です。あとは先ほど言った『エッジ』の部分で、今までよりもう一歩、あと一歩ルーズボールに飛び込むとか、リバウンドに飛び込むとか、そういう泥臭い部分で進化してきたと、このオフシーズンの取り組みで感じています。

──Bリーグ初年度はチャンピオンシップに進出しましたが、昨シーズンは逃しました。そこにはどんな差があったと思いますか?

そこが『エッジ』の部分で、1年目と2年目では大幅に違いました。1年目は振り返ると「もう一歩」がしっかりと出せていて、それで接戦をモノにできたことが多かったんです。昨シーズンはケガ人が多かったのは確かにあったんですけど、やっぱり「もう一歩」が出なくてルーズボールで負けたりリバウンドで負けたり、それで試合で競り負けていました。今はそこをしっかり強化しているので、出だしから行けると思っています。

──アーリーカップではケガ人がいましたが、今チームのコンディションはどうですか?

昨シーズンのああいった感じに比べたら順調に来てるし、昨シーズンよりトレーニングに取り組んできたので、そこを含めたら順調だと思います。

田渡修人

「今シーズンはドライブをもっと仕掛けていきたい」

──新戦力は個性のある能力を持った選手ばかりです。

そういう意味でも『エッジ』のある選手をピックアップしたと思いますね。それぞれが自分の得意なものを持っていて、それが今までの三遠になかった部分を補ってくれます。

──若手を引っ張る雰囲気が出ていますが、そういう意識は結構変わりましたか?

そうですね。僕も28歳なので一般的には若いかもしれませんが、日本人選手の中ではもう3番目ですから。今は僕が周囲と一番積極的にコミュニケーションを取っていると思います。昨シーズンも、練習でも試合でも積極的にコミュニケーションを取ろうとしていたんですけど、今はそれだけじゃなく「自分が中心なんだ」という意識を持つようになりました。下の選手が上の選手に言いにくいことがあったら僕が言うし、そういう受け渡し役も担っていくつもりです。

──プレーの面ではどうでしょうか。田渡選手のスタイルに変化はありますか?

3ポイントシュートの成功率は40%以上、これは毎年変わっていないところなんですけど、自分の最低限の目標だと思っています。あと『エッジ』の部分として今シーズンはドライブをもっと仕掛けていきたい。ドライブは昨シーズンに少し手応えを得られた部分ですが、そこから引き付けてのアシストがもっと出てくれば。やっぱり武器として3ポイントシュートがあるので、相手は出て来ます。そこでドライブで割って入ればより引き付けられると思うので。そこが今シーズンの個人的な挑戦の一つになります。

田渡修人

「川崎も三河も倒してやるつもりで挑みます」

──中地区には川崎ブレイブサンダースが戻って来て、昨シーズン以上にレベルが上がります。チャンピオンシップ進出を果たすには、その川崎やシーホース三河と互角以上の戦いをする必要があります。

もちろん川崎さんはすごく強いし、三河も他のチームもみんな強いです。でも、僕たちは自分たちのバスケット、自分たちのスタイルを貫けば、どこにでも勝てると思っているんで。だから究極の目標は全勝なんです。

もちろん悪い時もあるだろうしケガ人も出てくると思います。それでもすべての節で最低でも1勝1敗、良ければ全勝で行くつもりです。全チームに勝ちこせばチャンピオンシップが見えてきます。そう考えているので、簡単じゃないのは分かっていますが川崎も三河も倒してやるつもりで挑みます。

──これまで積み重ねてきたことが自信になっているということですか?

手応えが、あるんですよ(笑)。新しい選手が多いんですけど、みんな理解能力が高いというか、対応力があるので。もともとのチームの成熟の上に、プレシーズンで積み上げたものができてきました。昨シーズンも結果は負け越してしまったのですが、でもどこが相手でも戦えるという自信は持っていました。今シーズンの開幕に向けて『エッジ』という部分にこだわって「もう一歩」を強化してきました。これでもっと戦える、もっと勝てるという自信があります。

──では最後に、あらためてシーズンに向けた目標を聞かせてください。

チャンピオンシップに出ることです。これは最低限の目標ですけど、レギュラーシーズンはまずそこに全力で向かいます。その積み重ねが優勝に至ると思っているので、特別に何か違うことをやろうとはしませんが、ただ今シーズンは「もう一歩」の部分を意識してやっていきます。