林咲希

強敵を迎え撃つ2試合に恩塚亨ヘッドコーチは「準備をしてきました」

今日から女子のワールドカップ予選がスタートする。日本代表、カナダ代表、ボスニア・ヘルツェゴビナ代表が大阪のおおきにアリーナ舞洲に集まり、日本代表は今日にカナダ代表と、13日(日)にボスニア・ヘルツェゴビナ代表と対戦する。

昨日行われた会見には、日本代表を率いる恩塚亨ヘッドコーチとキャプテンの林咲希が登場。林は「コロナ禍でベラルーシ代表が来られなかったのは残念ですが、カナダやボスニア・ヘルツェゴビナの方々がこうやって日本に来てくださって試合ができるのは光栄なこと。しっかり感謝して、日本の皆さんの前でしっかり戦えるように頑張りたい」と抱負を語った。

恩塚ヘッドコーチは今日対戦するカナダについて「アメリカでプレーしている選手が非常に多く、なおかつ一体感を持って戦うチーム。非常にタフなディフェンスを警戒しています」と評するとともに、「新しいヘッドコーチのスタイルもディフェンスマインドが強いので、そこに対して私たちは足を止めずに高いアジリティを発揮し続けて凌駕したい」と必勝を期す。

ボスニア・ヘルツェゴビナは昨シーズンのWNBAのMVP選手、ジョンケル・ジョーンズを擁する。女子ながらケビン・デュラントのようにサイズも柔らかいスキルも備え、ミドルレンジも3ポイントシュートも苦にしない世界トップレベルの選手だ。それでも恩塚ヘッドコーチは「それぞれの選手が自分の役割を認識してチーム力を発揮してくる」と、あくまでチームとしてのボスニア・ヘルツェゴビナを警戒する。

「シューターは良いスペースを取り、ディフェンスがジョーンズ選手に引き寄せられたところでシュートを打ってくる。それぞれがスペシャリストとして役割を果たしてくる」と相手の実力を見極めた上で「それに対して準備をしてきました」と、戦う準備はできている。

恩塚亨

「自信を持って、みんなのために戦っていきたい」

日本のバスケのスタイルは走力と3ポイントシュートで走り勝ち、攻め勝つチーム。それでも東京オリンピックで銀メダル獲得と躍進したことで、対戦相手は日本のバスケを研究し、対策を打ってくるはずだ。シューターの林も、これまで以上に簡単には打たせてもらえなくなるはずだが、「楽しむことができれば、自信はあるかなって感じです」とあくまでポジティブだ。

「今までチームで練習してきたので、それをしっかり遂行できれば自分のタイミングで打てると思いますし、自分だけが決める形ではないので。今までは3ポイントシュートだけでやってきましたが、今回はドライブとかパスもしっかり練習してきたので、それを出せるように頑張っていきたいです。一番は打てるところは打って、自信を持って、みんなのために戦っていきたいです」

ワールドカップ予選は本大会に繋がるのはもちろん、2024年のパリオリンピックにも繋がる大事な大会。東京オリンピックの好成績を単発の『奇跡』で終わらせず、さらに成長していく一歩を踏み出す大会になることを期待したい。