デマーカス・カズンズ

写真=Getty Images

「モチベーションは過去最高」と完全復活を誓う

今夏フリーエージェントになったデマーカス・カズンズには、昨シーズン所属したペリカンズがオファーを提示しただけで、あとはどのチームも獲得の意思を示さなかった。マックス契約が相応しいオールスターセンターであると誰もが認めているものの、今年1月に左足のアキレス腱を断裂するという重傷を負った選手との高額契約はリスクが高すぎるのだ。

カズンズもその点は理解していただろうが、オファーがなかったことに怒り、自らウォリアーズに連絡を入れて入団の意思を伝え、ミッドレベル例外条項での金額を受け入れて契約した。これが、カズンズがウォリアーズに加わった顛末だ。

優勝リング欲しさにウォリアーズに移籍したという批判は当然のように噴出している。オールスター選手が格安の契約を受け入れて前年の優勝チームに加わるという状況に是非はあれ、カズンズ自身はプライドを傷つけられた怒りを晴らすことを優先した。

まだリハビリを続けるカズンズだが、月曜のメディアデーには参加し「モチベーションは過去最高」と語った。

「自分を駆り立てる気持ちは、どんどん高まっている。今の心境は、まさしく常軌を逸したような状態。それくらい怒っているんだ。みんなには、新たなデマーカスを見せる。このケガから復帰するためにどれだけ努力してきたかを見せるのが楽しみでしかない。コートでの成果を見てもらえれば分かってもらえると思う」

カズンズが復帰すれば、先発全員がオールスターという夢のようなチームが出来上がる。シーズン開幕前の時点で、ウォリアーズのスリーピート(3連覇)達成を予想する声が多い中、カズンズは「このチームは恐ろしいポテンシャルを秘めているが、それを発揮できるかどうかは自分たち次第だ」と言う。

年内はリハビリとトレーニングを続ける予定で、カズンズのウォリアーズデビューは早くても年明けになる見込みだ。怒れるカズンズが復帰し、『オールスター・クインテット』が見られる日が待ち遠しい。