「今後4、5年を最高のシーズンにしたい」
腹部のケガによりチームを離れているトレイルブレイザーズのデイミアン・リラードが、現地1月22日に会見に応じ、現在のコンディションについて説明した。
先週に手術を受けたリラードは、すでにヨガやセラピーといったメニューでリハビリを進めている。医師から「こんな状態でプレーを続けていたのは理解しがたい」と驚かれたとリラードは言う。
「2015-16シーズンのキャンプ初日か最初の練習か、そのどちらかで痛めた。それから騙し騙しやってきたけど、限界に来てしまった」とリラードはケガを語る。
NBAは2019-20シーズンの『バブル』を終えて、翌20-21シーズンを2020年12月下旬の開幕とし、東京オリンピック直前まで続けた。アメリカ代表としてオリンピックに参加し、休養期間が例年より短かったことも状態を悪化させた一因と見ている。オリンピック期間中も腹部に痛みを抱えたままプレーしていたリラードは、短いオフの間に結婚式などの予定を入れていたため手術に踏み切ることができなかった。幸い手術は成功し、今シーズン中の復帰が可能と診断されている。
現在ブレイザーズは西カンファレンス10位に低迷しており、仮にリラードが復帰するまでにさらに順位を落とせば、球団はエースに無理をさせず、シーズン全休を提案するかもしれない。リラード自身も「自分にとって最も重要なのは優勝することで、復帰を急ぐつもりはない。それを実現させるには、最高の自分にならないといけない。いつ復帰するかは、それが見えて来た段階で球団と話し合う」と答えている。
記者から「もし球団がプレーオフ進出をあきらめて、今年のドラフトでの上位指名権を得る方針となっても今シーズン中に復帰するか?」という意地の悪い質問に、リラードは「指名権のためにプレーするなら復帰する意味はない。僕にはできない」と断言している。
NBAキャリアの後半に入っているリラードは「今後4、5年を最高のシーズンにしたいから、何か問題があるならこのタイミングで対処した方が良いと考えた」とコメントしている。
離脱後、リラードの役割を引き継いでチームを引っ張るアンファニー・サイモンズの成長については「とても誇らしく思う」と語った。「ずっと彼の近くにいて、才能が備わっているのは知っていた。選手としての資質も人間性も分かっている。このリーグではチャンスをもらえなければ頭角を現すのに時間がかかる。彼の活躍を心から誇りに思う」
シーズン中の復帰が可能かどうかは今後のブレイザーズ次第だが、リラードはリハビリを着実にこなしながら再びコートに立つ準備を進めている。