不調だった3ポイントシュートも勝負どころで決める「最高に気持ち良かった」
マーベリックスはホームにラプターズを迎え、接戦の末に102-98と競り勝った。この試合でルカ・ドンチッチは41得点14リバウンド7アシストと大活躍、チームに勝利をもたらした。
1カ月前にはエースのドンチッチを含む多くの選手が健康安全プロトコル入りして成績を落としたマブスは、戦力が戻るとリズムを取り戻した。12月31日から6連勝、1敗を挟んでこのラプターズ戦で4連勝と、年末には勝率5割を切っていた成績はV字回復を果たし、26勝19敗で西カンファレンス5位まで順位を上げてきた。
ドンチッチにとってレギュラーシーズンの試合で40得点超えはこれで10回目。3ポイントシュート4本成功を含むフィールドゴール24本中13本成功、ファウルで止めてもフリースローを12本中11本成功と手の付けられない好調ぶりで、ラプターズの組織ディフェンスを打ち砕いた。
ラプターズも粘り強く戦った。パスカル・シアカムが復帰し、フレッド・バンブリートとOG・アヌノビーのコアに加えて、ルーキーながら主力として活躍するスコッティ・バーンズもいる。7人ローテで主力を酷使しながらも、抜群の連携でマブスに食らい付いた。第4クォーター残り2分にはバンブリートの3ポイントシュートで96-95と逆転に成功している。だが、ここでドンチッチが『エースの仕事』を見せる。変幻自在のドライブでマークに付いたバーンズを翻弄してレイアップに持ち込み、続いてドライブを警戒して前に出られないバーンズの手前から3ポイントシュートをヒットさせ、粘るラプターズを突き放した。
それでも試合後の彼は「チームディフェンスが機能していた結果だよ。それが勝利に繋がったんだ」と語る。実際、クラッチタイムにドンチッチの連続得点を浴びた後も、ラプターズは戦う姿勢を失わず、バンブリートからクリス・ブーシェイへのアリウープで1ポゼッション差に迫っている。ただ、その後は相手の反撃をチームディフェンスでしのぎ、ドリアン・フィニー・スミスがリバウンドに食らい付いて勝利をモノにした。
しかし、クラッチタイムに決めた3ポイントシュートは、ドンチッチにとって特別なものとなった。それは左足首のケガと健康安全プロトコル入りからの復帰後、8試合で53本打って成功わずか9本(成功率17%)と3ポイントシュートが全くと言っていいほど入っていなかったからだ。「最高に気持ち良かったよ。その前に打った距離のある3ポイントシュートも決まっていたから、自分のシュートに自信を持って打つことができた」とドンチッチは振り返る。
ただ、彼が強調するのはあくまでチーム全体で、ディフェンスから勝機を見いだすことだ。「ウチと対戦する相手は必ずフィジカルにプレーしてくる。僕たちもそれに引かずに戦わなきゃいけない。特にディフェンスでウチらしさを出すのは大事だね」