『ESPN』のテストで驚異の身体能力を披露
2015年のドラフト全体4位でニックスがクリスタプス・ポルジンギスを指名した際、会場に集まったニックスファンはブーイングで批判した。221cm109kgと細身で、激しいフィジカルのぶつかり合いが日常茶飯事のNBAで通用するのかという疑問を持たれたのだ。ところがそのポルジンギスはルーキーイヤーが開幕するとすぐに先発に定着し、新人王争いに絡むなど、期待以上のパフォーマンスを発揮した。
もはやニックスにとっては4年ぶりのプレーオフ進出に欠かせない存在となったポルジンギスだが、その身体能力の高さは意外に知られていない。そこで、『ESPN Sports Science』がポルジンギスの能力をテストし、驚愕のデータを紹介した。
床に設置した3本のポールの間をドリブルでジグザグに通過する敏捷性テストの結果、ポルジンギスは平均2.37秒という数字を記録。これは、セルティックスのアイザイア・トーマス(2.33秒)、レイカーズのディアンジェロ・ラッセル(2.29秒)と大差がない。特筆すべきは、ポイントガードのトーマスと身長差36センチのポルジンギスが記録したというところだ。
また、助走を付けてジャンプし、バックボードのどの位置まで手が届くかを実験したところ、最高で床から372センチの位置に到達。垂直跳びの数値でもクリッパーズのブレイク・グリフィンの跳躍を約5センチ上回る95.25センチを記録した。
過去ポルジンギスと同等のサイズで、これだけの身体能力の持ち主は、おそらくNBAにはいなかったはず。シュートレンジも広く、バスケットボールIQも高い上に、ガード並の敏捷性、NBA屈指のダンクマシーンを上回る跳躍が可能となれば、鬼に金棒以上。
ドラフトでポルジンギスの指名にブーイングを浴びせたファンは、昨シーズンの活躍で自分が間違っていたことを実感しただろうが、今回の実験を通じ、ポルジンギスは改めて能力の高さを実証してみせた。
2年目のシーズン開幕がますます待ち遠しい。