渡邊は10得点4リバウンド4アシスト、3連勝中はすべて2桁得点を記録
ラプターズがサンダーとの接戦を制し、連勝を3へと伸ばした。ラプターズはカイル・ラウリー、パスカル・シアカム、フレッド・バンブリートにOG・アヌノビーと主力が揃って欠場。サンダーもエースのシェイ・ギルジャス・アレクサンダーが長期欠場中で、両チームともにベストメンバーが揃わず、誰がその穴を埋めるかが問われる試合となった。
サンダーでその役割を担ったのはルーゲンツ・ドートだ。昨シーズンにブレイクした21歳のドートは、強靭なフィジカルを生かしてジェームズ・ハーデンを徹底マークで苦しめたことで名を上げたディフェンスのスペシャリスト。それでも伸び盛りの若手にはいくらでもチャンスを与えるサンダーにおいて、4月13日のジャズ戦でキャリアハイの42得点、続くピストンズ戦でも26得点を記録。3ポイントシュートの精度が上がり、リムにアタックすればファウルを引き出すなど、その身体能力の高さをフィニッシュの場面でも生かせるようになって、スコアラーとしてもブレイクしつつある。この試合でも8本中5本の3ポイントシュートを決め、また8本のフリースローを獲得してサンダーのオフェンスを引っ張った。
ラプターズでは先のマジック戦で30得点と大ブレイクを果たしたポール・ワトソンがNBA初先発に抜擢されるも、サンダーに対策されたこともありフィールドゴール10本中成功ゼロと大ブレーキ。それでもディフェンスと5つを記録したアシストで自分にできる仕事は果たした。得点面でチームを引っ張ったのは、本来の先発組で唯一出場したクリス・ブーシェイと、シーズン途中に加入してから好調をキープしているギャリー・トレントJr.だった。
もっとも、コンスタントに得点を挙げたトレントJr.とは対照的に、ブーシェイはクラッチタイムの連続得点が目立った。第4クォーター残り4分を切って、渡邊雄太が果敢なアタックでもぎ取ったフリースローを決めてビハインドを2点としたところから、ブーシェイが爆発する。3ポイントシュートを狙った際にファウルを誘発して、フリースロー2本を決めて追い付くと、続くポゼッションでは3ポイントシュートを決めて105-102と逆転。さらにセカンドチャンスを得点に繋げられないサンダーに対し、渡邊がスピードに乗ったアタックから完璧なアシストでブーシェイのイージーな得点を演出した。
渡邊とブーシェイがクラッチタイムに作り出した8-0のランがラプターズに勝利を引き寄せた。渡邊はラスト6.2秒でファウルゲームで得たフリースロー2本を確実に決めて、サンダーの最後の望みを断つとともに、得点を10まで伸ばしている。渡邊はベンチスタートではあっても先発陣と変わらぬ29分のプレータイムを得て、10得点4リバウンド4アシストと攻守に活躍。2桁得点はこれで3試合連続で、チームも3連勝と、渡邊のパフォーマンスがチームの好調に繋がっている。