ドラフト上位の選手にもディフェンスで存在感を発揮
7月6日にサマーリーグが開幕。NBAを目指す渡邊雄太はネッツの一員としてサマーリーグでのデビューを果たした。マジックを相手に80-86で敗れたが、渡邊は及第点以上の出来だった。
第1クォーター途中に投入された渡邊は右ウイングの位置でファーストタッチ。シュートフェイクで対面する相手をかわしてリングにアタック。そこからパスをさばいて味方のシュートチャンスを演出するプレーからスタート。オフェンスリバウンドを取ってすぐさまゴール下の味方につないで初アシストを記録した。
オフェンスではチームとしての練度が低く、渡邊が良いポジションを取っていてもパスが出ずに見せ場をもらえなかったが、ディフェンスでは相手のフォワードとマッチアップ。相手のサイズを問わず、というより外でも中でも簡単には打たせない、抜かれない1on1の強さを披露した。前半終了間際には先日のNBAドラフトで全体6位指名を受けたモハメッド・バンバのゴール下でのシュートをブロック。それぞれがアピールに必死でワンマンプレーに走りがちな状況で、バランスを考えてプレーできる渡邊のプレータイムは20分にまで伸びた。
Not bad. @wacchi1013
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— Brooklyn Nets (@BrooklynNets) July 8, 2018
第3クォーター、オフェンスリバウンドに鋭く詰めてゴール下でのシュートを決めて初得点。さらに味方がゴール下で粘って相手を引きつけ、ようやく出てきたキックアウトのパスを受けて正面からの3ポイントシュートを決めると、続くポゼッションでも左サイドから同じくキックアウトのパスを呼び込んで連続3ポイントシュートを成功させる。
5点前後のビハインドで推移した第4クォーター終盤も、試合終了のブザーが鳴るまで渡邊はコートに立ち続け、チームにとって有用な選手であることを証明した。
昨年のドラフト全体6位指名を受けたジョナサン・アイザックとマッチアップする時間が長かったが、ウイングスパンでを含めたサイズ感で見劣りせず、ディフェンスは十分に通用することを1試合目から見せられたのは大きな収穫。一方で8得点を挙げたとはいえフィールドゴール9本中3本と確率が悪かったが、チーム全体の確率も37.7%と低く、チームオフェンス自体が機能していなかった。この状況は今後の試合でも続くはずで、その中でどうアピールしていくかが課題となりそうだ。