CJ・マッカラム

オレゴン州のブドウで作った『Heritage 91 pinot noir』を発売

トレイルブレイザーズは『バブル』で大いに善戦したが、レイカーズの壁を超えることができずにプレーオフのファーストラウンドで敗退した。『バブル』を離れてオフに入ったCJ・マッカラムは、リーグ中断期間中に没頭したワインの仕事に再びのめり込んでいる。彼は自らが作ったワイン、『Heritage 91 pinot noir』を満を持して発売する。

『Akron Beacon Journal』の取材に応じたマッカラムは「オレゴン州に来ていなかったら、この仕事はやっていなかったと思う」と語る。ブレイザーズの本拠地、ポートランドがあるオレゴン州は、アメリカでも屈指のワイン産地。特にピノノワール(赤ワイン用のブドウ品種)で有名だ。マッカラムはNBA選手になってすぐ、地元のブドウ農家や醸造場を巡るようになった。その繋がりが強くなったことで、自分の名前を冠したワイン製造に投資することを決めた。こうして商品として最初に世に出るのが、2018年に収穫されたブドウを使った『Heritage 91 pinot noir』だ。

このワインはNBA選手のようなセレブ向けではなく、広く一般の食卓で飲まれることを想定されており、価格は55ドルと高くない。「特徴はバランスが取れていて、何にでも合うこと。シーズン中断の間にたくさん試飲したけど、パスタやピザに合うし、ステーキやフライドチキンにも合う。僕のお気に入りはポークチョップで、豚肉はワインの酸味を引き出してくれるからね」とマッカラムは言う。

『AP』のインタビューでは、『バブル』に大量のワインを持ち込んだエピソードを語っている。「自分のワインは1ケース、他にもたくさんのオレゴンワインを持ち込んだ。80本以上あったから、僕の部屋は半分がワインセラーのようなものだった。(デイミアン)リラードの誕生日には1本プレゼントしたんだけど、それから彼は僕のワインしか飲みたがらなかったな(笑)」

「本数は限られているのに思った以上に需要があって困っている」とマッカラムは言う。すでに2019年収穫のブドウを使った来年のワインも作り始めているとのこと。

28歳のマッカラムのNBAキャリアはまだ長く続くだろう。これはセカンドキャリアというより、プロバスケットボール選手の活動と並行してコート外の生活も充実させる活動だ。ただワイン好きのセレブが自分でワイン製造に乗り出しただけではない。地元の産業を活気付け、雇用を増やし、またその収益を教育に再投資するという構想をマッカラムは持っている。

この10年あまり、生産技術の向上によりワイン製造は土壌と気候に頼らない新しいスタイルに変わりつつある。オレゴンのピノノワールもまさにその一つ。マッカラムはいずれ、NBA選手としてだけでなく、ワイン醸造家としても有名になるかもしれない。

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