リーグ最高勝率をマークするロケッツのエース
現地4月11日の試合を最後にNBAのレギュラーシーズンは終了する。MVPはロケッツのエース、ジェームズ・ハーデンの受賞が濃厚とされているが、果たしてすんなり決まるのだろうか。
ハーデンはラストゲームを残した時点で1試合平均30.4得点を記録。30点を超えるのは彼一人だし、アシストでも8.8でリーグ3位の数字。チームも65勝16敗とリーグ最高勝率をマーク。個人で活躍するだけでなく、エースとしてチームを引っ張る姿も申し分なく見せており、MVP受賞は間違いないように思える。
リーグ中盤戦に差し掛かった時点で、今シーズンからチームメートとなっているクリス・ポールが「すべてのプレーをハイレベルでこなすダイナミックなガードで、ぶっちぎりでMVPを受賞するはずだ」と語っていたとおりに事態は推移している。
ここ数シーズンは常に『MVP級』の活躍を見せていたハーデンだが、一昨シーズンは年間73勝というNBA新記録を打ち立てたウォリアーズの主役であるステフィン・カリーに、そして昨シーズンは『ミスター・トリプル・ダブル』のラッセル・ウェストブルックが異論を挟む余地を与えずMVPを受賞している。今度は、ハーデンの番になりそうだ。
波乱があるとすれば、レブロン・ジェームズだ。シーズンラストゲームにも出場し、これで82試合すべてに出場したことに。得点27.7はリーグ3位、9.2アシストは2位と、オフェンスマシーンとしての存在感はハーデンにも劣らない。ただ、81試合を終えて50勝31敗というキャバリアーズの成績を、「リーダーとしてうまくまとめられなかった」と見るか、「あんな状況でよくチームを引っ張った」と見るかで印象は大きく変わってくる。
その東カンファレンスでラプターズを1位に導いたデマー・デローザン、力強さと高さでは他に及ぶもののないキングスのアンソニー・デイビス、今シーズンもトリプル・ダブルを連発してリーダーとしても成長するウェストブルックも候補になるが、インパクトに欠ける。
果たしてハーデンが初のシーズンMVPに輝くのかどうか。プレーオフの戦いとともに楽しみだ。