文・写真=泉誠一

5800円でユニフォームが買えるレバンガ北海道

ウィンタースポーツなのに、なぜバスケユニフォームは袖がないのだろう。草バスケの体育館に必ず暖房があるわけではなく、公園など屋外ならばなおさらユニフォームだけでプレーするのは憚れてしまう。袖が不要なほどハードかつ汗をかくスポーツであるのは間違いない。だが、屋内のBリーグでも(寒さ対策とは違う用途の場合も多いと思うが)長いインナーを着て出場する選手がいるわけだから、やっぱり冬は寒いのだ。

しかし、桜が開花し日増しに暖かくなってきた今日この頃。チャンピオンシップへ向かう熱き戦いが繰り広げられるBリーグ観戦は、ユニフォーム姿が似合う季節になってきた。

そんなユニフォームって、いくらなんだろうか? 各クラブのオンラインショップで確認してみると、最高値は栃木ブレックスと千葉ジェッツのアンダーアーマー製オーセンティックユニフォームで3万2400円。安価なのはレバンガ北海道で番号と選手名が入って5800円(番号等がない場合は3800円)。お求めやすいがゆえなのか、アウェーながらアルバルク東京戦には緑色のユニフォーム姿が多く見られた。

Jリーグは誕生当初からサポーターたちがこぞってユニフォームを着ていたことで、応援ウェアとしてすぐさま定番化した印象がある。また当時はNBAと同じようにミズノが一手に引き受けていたことで、売り出しやすかったことも要因だろう。チームカラーはさておき、袖があるTシャツタイプだったり、中には襟付きのポロシャツタイプもあるので普段着としても着やすい。

昨今のプロ野球では、ユニフォーム付チケットが人気だ。東京ヤクルトスワローズはゴールデンウィークに行われる中日ドラゴンズ戦のチケットに、1978年の優勝メンバーであるチャーリー・マニエル選手の復刻ユニフォームを付ける。観戦時に渡されるユニフォームを着ることで、自ずとスタンドはチームカラーで埋めつくされる。

チームウェアを着てアリーナへ

Jリーグもプロ野球も、チーム愛を前面に出し、それぞれのカラーを身に着けてスタジアムへ向かう人波ができる。その光景を見るだけで、その地域にプロスポーツがあり、そしてゲームデーであることをファンたちが教えてくれる。ウェア販売は、チケットやスポンサーに続く収入源だ。だがそれだけではなく、チームウェアを着て街を歩いてもらうことがPRにつながることも大きなメリットと言えよう。

Bリーグの場合、どれほどファンが動く広告塔になってくれているのだろうか。会場で着替えている光景を目にする機会も少なくない。街でも着たいと思わせるデザインの開発も一つの手段だろう。それ以上にチームの強さが比例しているようにも感じている。

1992年からウィザーズを応援しており、当時はまだ赤いチームカラーのブレッツだった。その後1997-98シーズンよりチーム名がウィザーズへと変更され、チームカラーがブルーになって青ざめる。見慣れないロゴはかっこ悪いとさえ思っていた。しかし、2004-05シーズンにプレーオフへ返り咲くと不思議なもので、なんだかカッコ良く見えてくるではないか。『恋は盲目』と言われるが、そんなものである。

ファンに愛され、プライドを持って応援できるようなクラブになれば、勝手にチームウェアが街に溢れることだろう。ウェアやグッズを買うことが愛するチームのためであり、それを身に着けて街を歩くことが知名度を上げるきっかけにつながる。ぜひ、各クラブのファンの皆さんもチームウェアを着て、胸を張ってアリーナへ行こう。そんなあなたが一番カッコいい。

Jリーグ創生期、サッカーブームでJリーグもさることながら欧州リーグのユニフォームも人気で、当時勤めていた会社の先輩が真っ赤なマンUの衿元がヒモのタイプのユニフォームを着ていたのを思い出しました。

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