ケンバ・ウォーカー

「戻ってくることができて、特別な1日だった」

ケンバ・ウォーカーにとって、1年目から昨シーズンまでの8年間、シャーロットはホームだった。

勝てない時代から生え抜きとしてチームを支えた彼は、今年のオフにフリーエージェントの資格を得ると、セルティックスとの契約を決断。しかしホーネッツも、シャーロットのファンも、ウォーカーの決断を支持した。そしてみんなが、11月7日にスペクトラム・センターで行なわれた試合にセルティックスの選手として凱旋した元エースを大歓声で出迎えた。

試合前には、ホーネッツでの功績を称え、シャーロットのコミュニティとの絆の深さを表す動画が会場内のビジョンに映し出され、観客はスタンディングオベーションでフランチャイズプレーヤーを歓迎した。この感動的なシーンを前に、ウォーカーの目からは涙がこぼれた。

古巣対戦で14得点6アシストを記録し、108-87で勝利に貢献した試合後、ウォーカーは「涙をこらえられなかった」と語った。

「ここに戻ってくることができて、特別な1日だった。今日という日まで、みんなから与えてもらえた愛情も特別なこと。何より、あの映像にやられた。感傷的になってしまって、何とか感情を抑えようと、泣くまいと決めていたのに涙をこらえられなかった。感情を抑えられないことは分かっていたことだけどね」

セルティックス指揮官のブラッド・スティーブンズは、アベレージを下回ったウォーカーのパフォーマンスについて「試合前に感動的な映像を見せられたら、試合に入るのが難しくなってしまうよ。素晴らしいトリビュート動画だった。ここで長くプレーしたのだから、難しいさ」と、理解を示した。

82試合ある内の1試合とはいえ、ウォーカーにとってはキャリアハイライトの1試合に入る特別な瞬間になった。これからもシャーロットは、ウォーカーにとってNBA選手としての故郷であり続ける。