川崎ブレイブサンダースの代表2選手の壮行会
8月15日、川崎ブレイブサンダースの篠山竜青、ニック・ファジーカスが川崎市武蔵小杉で開催された『日本代表候補選手ワールドカップ壮行会』に出席。イベント開始前に突発的な雨が降るなど荒天の中でも詰め掛けた多くのファンの前で、あと2週間に迫った大一番に向けてのメッセージを届けた。
「今年のワールドカップ、来年のオリンピックは今後のバスケットボール界にとっても大きな2つのイベントになると思います。予選リーグから地上波で放送されたりと、本当に風向きが変わっていると感じます。世界を驚かせるような試合をやりたいと思うので、残り2週間しっかりいい準備をしたいです」
このように決意表明した篠山は、12日と14日に行われて1勝1敗で終わったニュージーランド戦をこう総括する。「チームを作り上げていく上でいろいろなことが試せましたし、勉強になった2試合でした。ニュージーランドはそんなに背の高いチームではないですが、世界と戦っていく上ではあれくらいトランディションの速いバスケットボールを展開しないといけない。僕らもそれについていかないと世界では戦ってはいけないとあらためて感じられました」
さらに練習で負った捻挫の回復途中で、12日の欠場から昨日は前半のみだが出場した渡邊雄太について「ほとんどぶっつけ本番だったと思います。コンビネーションどうこうではなく、彼にとってコンディション確認のためのゲーム。それは僕らにとっても同じで、彼をどう生かすのかまだまだ詰めていかないといけないです」と見ている。
ファジーカス「川崎に帰ると落ち着くことができる」
ファジーカスは、昨日の試合は守備が全く機能せずに大差で敗れたが、これはあくまで練習試合であり、結果について特に意識する必要がないと言う。「12日の試合を受けての、向こうのアジャストメントがハマって苦しめられた。また、自分たちは新しいことを試し、ゲームプランを変更したことで機能しなかったところもある。ただ、これは練習試合であり、あくまで自分たちが強くなっていくための学びの機会。昨日の結果についてこだわってはいない」
今回のイベントで2人は久しぶりに日本代表ではなく、川崎ブレイブサンダースの篠山、ファジーカスとしての登場となった。もちろん代表活動におけるファンの熱心なサポートに感謝している2人だが、やはりホームでのイベントは良い意味で違った気持ちになるようだ。
「川崎では代表に比べると、ちょっと素に近いところに戻れる。あまり肩肘を張らずにいれます。代表だと見ている人も桁違いになりますが、川崎に帰って来ると、今日もそうですけどずっと応援してくれるファンの方も多い。代表にいる時よりも少しリラックスできる感じです」
篠山がこう語ると、ファジーカスも川崎は特別な場所と続ける。「昨日の試合は、川崎で行われたのでより楽しんでプレーできた。昨日は会場で馴染みの顔をいくつか見られた。そして今日もよく知っているファンの方を見れたし、川崎に帰ってくると落ち着くことができる」
篠山竜青「僕にとって帰ってこられる場所」
ワールドカップに向けた強化試合は、来週から舞台をさいたまスーパーアリーナに移し、アルゼンチン、ドイツ、チュニジアを迎え撃つ。「3カ国とも強く、特にアルゼンチンはランキング5位だ。初戦のアルゼンチン戦まで5日間あり、チームとして調子を上げていかないといけない。そして、自分たちがやらないといけないのは、戦うこと。少なくとも3試合のうち、一つは勝たないといけない」とファジーカスは考え、ここでは勝利という結果も出して本番に向け弾みをつけることも重視する。
「僕にとって帰ってこられる場所」と篠山が言うホームでの束の間の滞在で英気を養った2人が、ワールドカップへ向けさらにギアを上げるのが楽しみだ。
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