写真=Getty Images
メディアの質問に対し吐き捨てるように『自虐』コメント
2年連続して目の前に立ちはだかったディフェンディング王者は、1年前よりもさらに強大な壁になっていた。ラプターズのNBAプレイオフ2017は、東カンファレンス準決勝で終了した。しかも、レブロン・ジェームズ一人に打つ手なしのスウィープ(4連敗)で散った。
今シリーズを通してチームを勝利に導けなかったラプターズのエース、デマー・デローザンは、第3戦に敗れた直後、「レブロンを抑える方法を教えてくれるなら100ドル払うよ」とコメントするなど、半ば自暴自棄に。第3戦に続いて『盟友』カイル・ラウリーが負傷欠場して臨んだ第4戦は、第4クォーターまで接戦に持ち込んだものの、終盤カイリー・アービング、ジェームズを中心とした猛攻の前に屈した。
試合後、「コーチ(ドウェイン・ケーシー)が『もう少し時間があれば変化があったかもしれない』と言っていたが、彼と同様に考えている?」と聞かれたデローザンは、無表情のまま吐き捨てるように「レブロンがいたら勝っていただろうね」と語った。
自虐コメントに会見場は静まり返ったが、デローザンは「時間とか、それ以外のことも、言うのは簡単。でも、時間なんてなかった。スウィープで負けたというのが結果だ。チームにとっては長いオフになるよ」と続けた。
エースの発言として適切かどうかはクエスションマークが付いてしまうが、それほど今のレブロンは『アンストッパブル』な存在だ。
2シーズン続けて年間50勝以上を記録したラプターズが大規模なチーム改革に打って出るとは考えにくいが、本気で打倒キャブズを実現するには、個としても、チームとしても、まだまだ大幅なレベルアップが求められる。
またしてもデローザンは宿敵の前で涙をのみ、辛いオフに入ることとなった。