「コミュニケーションのレベルが一段階上がった」
世の人々はネガティブな話題を好む傾向が強く、ピストンズの26連敗が大きく取り上げられる一方で、バックスはさほど騒がれることなく7連勝を記録している。デイミアン・リラードが加わったことでバランスを取るまでにしばしの時間を要し、開幕から5勝4敗のスタートとなったが、その後は17勝4敗とケミストリーを築きながら結果を出している。
現地12月23日のニックス戦では、ニックスのジェイレン・ブランソンが36得点と相変わらずの好調ぶりだったが、バックスは5人が19得点以上を記録するバランスアタックで130-111と打ち勝った。
「素晴らしい選手を集めても、チームとして機能するまでには時間が必要だ」とリラードは言う。「僕はこのことをずっと言い続けているけど、このシーズン序盤の時期にみんな揃ってお互いを学べるのは本当に良いことだ。最近はこれまでとは違う勝ち方ができるようになってきた。今まで以上にスムーズにプレーできていて、コミュニケーションのレベルが一段階上がったと思う。誰がどの位置でどんなプレーをしたいのか、どうすれば他の選手のためになるのか、そういうやり取りをしながらチームとして成長し続けている」
ニックス戦でのリラードのスタッツは19得点9リバウンド7アシスト。彼としては平凡な数字だが、「チームとして今シーズンのベストパフォーマンスだった」と満足そうな笑みを浮かべる。
ヤニス・アデトクンボは28得点7リバウンド7アシスト。こちらも悪くはないが、彼としては平凡な数字。それでも、クリス・ミドルトンが20得点、マリーク・ビーズリーが19得点、ベンチから出たボビー・ポーティスが23得点11リバウンドと、働くべきタレントが揃って『まずまずのパフォーマンス』をすると、チームとしてのベストパフォーマンスとなる。
ミドルトンもリラードと同意見だ。「僕たちは練習場でたくさん会話している。試合でチームがどんなプレーをすべきか、それぞれがどんなプレーをしたいのか、どうすればお互いに良い形でサポートできるのかを話しているんだ」
リラードは言う。「そういう状況で僕らは問題を放置しない。ディフェンスでもオフェンスでも問題は出てくる。クリスのために何ができるのか、ヤニスのために何ができるのか、ブルック(ロペス)のために何ができるのか、セカンドユニットで何をすべきなのか。そういったすべてを僕らは率直に話し合っている。そういった時間と経験がチームを成長させていくんだ」