後味の悪い終わり方に「シーズンは始まったばかりで、しっかり噛み合っていくには時間がかかる」とコメント
バックスは現地10月30日にホームでヒートと対戦し、122-114で勝利した。
昨シーズン、第1シードでプレーオフに臨んだバックスだが、第8シードのヒートに1勝4敗と完敗。この結果がマイク・ブーデンフォルツァーヘッドコーチの解任と、エイドリアン・グリフィン新ヘッドコーチの招聘(しょうへい)につながった。また、オフに加入したデイミアン・リラードは、当初ヒートへの移籍を熱望していたが、トレイルブレイブサンダースとヒートとの交渉がまとまらなかったためバックスへの電撃トレードが成立したという経緯がある。
このように様々な因縁がからむ両者の今シーズン初対決として大きな注目が集まったこの一戦、バックスはヤニス・アデトクンボが33得点7リバウンド、リラードが25得点5リバウンド4アシストと、二大エースがしっかりと役割を遂行して難敵を撃破した。
ただ、試合内容については大きな反省点が残る。この試合、バックスは第2クォーターと第3クォーターでヒートを圧倒し、第3クォーター終了時には24点の大量リードを奪っていたが、第4クォーターに入ると一気に失速。残り28秒で6点差にされると、直後のタイムアウト明けのオフェンスでは5秒バイオレーションを犯した。次のポゼッションでヒートの3ポイントシュートが外れて事なきを得たが、後味の悪い終わり方だった。
試合後、ハロウィンということで人気キャラクター『ハルク』のマスクを被って会見に登場したアデトクンボだが、試合内容には反省しきりだった。「20点以上リードを広げたら、そのまま相手を突き放したままにしないといけない。今夜、僕たちはそれができなかった。ここから学ぶことを望んでいる」
また、かつてラブコールを送っていたヒートとの対戦について「本当に特別なエナジーが生み出されることはなかった。それは両チームとも同じだと思う」とコメントしたリラードは、終盤でのミスについて次のように話している。
「ターンオーバーや5秒バイオレーションなど、自分たちが望んでいるものと正反対のことが起こる時はある。まだシーズン序盤で、チームとして今日のような状況に陥ったことはなかった。ただ、選手たちは、今回のような経験は初めてではない。だからもっと、しっかりとプレーしないといけない。シーズンは始まったばかりで、僕たちがしっかり噛み合っていくには時間がかかる。そして、今日のような問題が継続して起こることはないと思うよ」
課題はあるとはいえ、110-127で敗れた前日のホークス戦から修正し、ホームで難敵のヒートに勝利。リラードのフィット具合も含め、この白星はバックスにとって大きな意味のあるものとなった。