ジェイ・クラウダー

トレードを要求する理由は、先発の座から外れることへの不満と報じられてきた

サンズのジェイ・クラウダーは、リーグ有数のタフなディフェンスと3ポイントシュートを武器とした3&Dの選手として過去2シーズンに渡って先発を務めてきた。昨シーズンは出場した全67試合で先発し1試合平均9.4得点、3ポイントシュート成功率34.8%、5.3リバウンド、1.4スティールを記録。しかし、チームにトレードでの移籍を要求していることが開幕直前に明らかとなり、シーズン開幕後も合流しない状況が続いている。

クラウダーがトレードを要求する理由は、先発の座から外れることへの不満とこれまで報じられてきた。しかし『NBA on TNT』でリポーターを務めるクリス・ヘインズ氏は、クラウダーへの取材を通じて本人がこの報道を否定していると伝えた。

そして、ヘインズ氏は次のようにクラウダーのコメントを紹介している。「正直に言うと、僕にとってこれはとても不慣れな状況だ。今シーズンでNBA11年目だけど、これまでずっとキャンプに参加してチームと一緒にシーズンを迎えていた。バスケットボールのビジネスは軌道に乗って変化が生まれている。まだ、詳細について話すことはできない。ただ、『先発から外されるから』などと伝えられているものは、間違いなく真実ではない。この2年間、サンズでチームメート、ファンと素晴らしいシーズンを過ごした。これは当たり前のことではないんだ。僕たちが分かち合った時間を永遠に忘れることはないよ」

今シーズンのサンズは現地25日に難敵ウォリアーズに134-105で快勝するなど、開幕から3勝1敗と好スタートを切っている。新たに先発起用されているキャメロン・ジョンソンも堅実なプレーを披露しており、クラウダー不在の穴を感じさせない戦いぶりを見せている。

一方、2020年にはヒート、21年にはサンズと異なるチームで2シーズン続けて主力としてNBAファイナル出場を果たしたクラウダーは、スタッツに残らない部分での活躍も大きく勝利に必要なプレーを確実に遂行するロールプレーヤーとして評価が高い。それだけに複数のチームが彼の獲得に興味を持っていると見られている。また、クラウダーは今シーズンが契約最終年であり、サンズとしては関係修復が不可能であるならできるたけ早いタイミングでトレードを成立させて戦力の底上げを図りたいところだ。