ゴラン・ドラギッチ

運動能力重視のNBAに苦言を呈す

今オフにフリーエージェントとなったゴラン・ドラギッチは、ブルズと1年契約を結んだ。昨シーズンはラプターズとネッツで計21試合の出場に留まった36歳のドラギッチだが、今月上旬にはワールドカップ予選のWindow3にスロベニア代表として出場。クロアチア戦では22分出場で19得点3アシスト、スウェーデン戦では26分出場で20得点2アシストを挙げて母国の連勝に貢献するなど、健在ぶりを示している。

そのドラギッチがブルガリアのメディアの取材で、新天地にブルズを選んだ理由に指揮官ビリー・ドノバンの存在を挙げたと『eurohoops.net』が紹介している。「彼はニコラ・ブーチェビッチと一緒にモンテネグロにいた時に、僕に電話をしてきて『すべてを見に来る』と言ったんだ。ビリーは素晴らしいコーチであり、最も大事なのは素晴らしい人間ということだ。シーズンがスタートして、ブルズでプレーするのが待ちきれないよ。実際にどうなるのかは、そのうち分かることになるけど、ニコラという親友もいて孤独ではない。すべてはコート内外で僕がチームとどうかかわっていくかにかかっている」

また、この取材でドラギッチは同じ東欧出身のニコラ・ヨキッチ、ルカ・ドンチッチがNBAで大活躍している現状に触れ、アメリカでは選手を評価する際に身体能力に依存しすぎる傾向があると主張した。

「ヨキッチは卓越したIQで、相手を翻弄している。アメリカの人たちは、マーケティングにおいて自分たちの道を突き進んでいる。それは普通のことだけど、バスケットボールに関しては別の話しだ。ヨキッチは速くないし、ジャンプもできないが、『どうしたらこんなプレーができるんだ?』と相手をイライラさせている。NBA選手はみんな締まった身体で体脂肪率は6%の必要があり、高く跳べないといけない。その点について神経質になっていると思う。ヨキッチやルカが、どんなプレーで活躍しているかということだよ」