リック・カーライル

ドニー・ネルソンGMの解任を受けてヘッドコーチの予期せぬ辞任へ

マーベリックスが予想外の激震に見舞われている。1998年からマブスで働き、2005年からGMを務めたドニー・ネルソンがクラブと協議の末に退団。そして2008年からヘッドコーチを務めるリック・カーライルが辞任した。2人のタッグはマブスを長く支え、2010-11シーズンの初優勝を実現させている。

オーナーのマーク・キューバンはシーズン終了直後にカーライルの続投を明言していた。この時にはネルソンもカーライルも引き続きマブスで来シーズンを戦うつもりで、今オフの編成についてそれぞれの考えを語っていた。『ESPN』は「キューバンと何度か話し合った末に、私が決断した」とのカーライルのコメントを紹介している。また、そのコメントには「コーチキャリアの次の章に期待している」とあり、彼にコーチング業から身を引くつもりはなさそうだ。つまり、カーライルの辞任はネルソンの退任が引き起こしたものだと思われる。

カーライルは13シーズンに渡りマブスの指揮を執り、グレッグ・ポポビッチとエリック・スポールストラに続いてNBAで3番目に長くチームを率いていた。キューバンも『ESPN』に対し、「私はリックを心から愛している。素晴らしいコーチであるだけでなく友人でもあり、バスケットボールだけに留まらない関係だった。それはこれからも変わらない」とコメントしている。

それでも、2011年のNBA優勝から10シーズン連続でプレーオフファーストラウンドを突破できないマブスが、ルカ・ドンチッチという『次世代のNBAの主役』を擁するうちに優勝したいと考えるのは当然だ。

カーライルの下で長くアシスタントを務めたジャマール・モズリーが新たなヘッドコーチの第一候補とされるが、ヘッドコーチより先にGMの後任探しだ。ドンチッチがいればヘッドコーチが誰であってもプレーオフ進出は可能だろうが、そこから先に勝ち上がっていくのは簡単ではない。キューバンの賭けは、マブスにどんな未来を示すのだろうか。