トレイ・ヤング

鉄壁の守備でジョエル・エンビードをほぼ完封

現地14日にアトランタで行われたホークスvsセブンティシクサーズによる東カンファレンスセミファイナル第4戦は、18点(42-60)のビハインドを背負いながらも後半に盛り返したホークスが103-100で勝利し、シリーズ戦績を2勝2敗のイーブンに戻した。

シクサーズに大量リードを許した第2クォーター以降、ホークスはトレイ・ヤングが繋ぎ役となってチームのオフェンスを活性化させて逆転に成功。ホームで戦績をイーブンに戻し、シリーズ終盤戦を迎えることとなった。

25得点に加えて18アシストを記録したヤングは「アシストは正しいプレーができたということ」と試合後の会見で語った。プレーオフでの18アシストはヤングにとってキャリアハイで、ホークス史上歴代2位(1位は1988年のセルティックス戦でドック・リバースが記録した22アシスト)の数字だ。

ヤングは逆転勝利に繋がった要因に、気持ちの強さを挙げた。「シーズンを通してずっと戦ってきた。NBAのシーズンは長い。1試合48分の間、ずっと集中してやらないといけない。ウチはスコアにかかわらずあきらめない。今日のチームは素晴らしかったし、誇りに思うよ。勝因はディフェンス。シュートが入らなければ、守備に力を入れる。ディフェンスのおかげで勝てたようなもの」

そして、ヤングは「どんな勝利でも、それがきっかけで流れが変わる」と第4戦を振り返っている。「チームの力になるし、乗っていける。今日の勝利をきっかけに、全員の士気がさらに上がるといい」

ヤングが勝因にディフェンスを挙げたように、ホークスはシクサーズのジョエル・エンビードをフィールドゴール20本中4本成功の17得点に封じた。マッチアップすることの多かったセンターのクリント・カペラは「消耗させることができれば、彼にとってもタフな展開になる。疲れが出てくると、試合自体が変わってくるからね」と語った。

下馬評ではシクサーズ有利だったシリーズも、どちらがカンファレンスファイナルに勝ち上がるか全く分からなくなった。敵地を苦にしない強心臓のヤングが、フィラデルフィアでの第5戦でもチームを勝利に導くのか、現地16日の次戦が楽しみだ。